研究課題/領域番号 |
10610296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 琉球大学 (1999) 国立特殊教育総合研究所 (1998) |
研究代表者 |
緒方 茂樹 琉球大学, 教育学部, 助教授 (30261184)
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研究分担者 |
寺崎 裕志 国立特殊教育総合研究所, 情緒障害教育研究部, 室長 (60290889)
渥美 義賢 国立特殊教育総合研究所, 情緒障害教育研究部, 部長 (90143552)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 音楽 / 障害児教育 / 脳波 / データベース / 音楽療法 / 覚醒水準 / 実践研究 / 基礎研究 / 生理心理学 / ホワイトノイズ |
研究概要 |
本研究は障害児教育における「音楽を活用した取り組み」をより効果的に行うことを目的として行われたものである。研究内容は大きく二つの側面からなっており、実践的な側面として全国の養護学校を中心に「音楽を活用した取り組み」に関わる資料や文献を可能な限り収集しながらデータベース化をはかり、特殊教育諸学校における現状を総覧した。また基礎的な側面として、音楽が人間に与える効果や影響について明らかにするために、音楽のもつ時間的な音圧レベルの変動と同一の音圧変動をもたせたホワイトノイズ(変調雑音)の作成を試み、生理心理学的な実験的検討に当たっての有効性について重点的に検討した。 特殊教育諸学校において「音楽を活用した取り組み」は様々な場面で行われていることから、データベース化された資料を基に、指導目的、指導内容方法あるいは教育過程の枠組みなどについて集計を行った。その結果、音楽科としてのいわゆる教科学習の枠組みの中で行われている音楽活動が多くみられたが、一方で特に養護学校では教科以外の枠組み(自立活動、生活単元学習など)で「音楽を活用した取り組み」が行われていることが明らかとなった。この場合、特に「子どもの個に応じた」指導目的や指導方法内容が工夫されており、このような取り組みの重要性が改めて明らかとなったといえる。 前述した「音楽を活用した取り組み」を理論的に計画し、さらにその教育効果について科学的に評価するためには、音楽が人間に及ぼす効果や影響について客観的に知る事が不可欠である。これまでに行ってきた基礎的な研究成果を踏まえて本研究では、音楽鑑賞場面における生理心理学的な実験的検討を行うために必要な「対照刺激(変調雑音)」を作成し、その有効性について検証した。今回はデジタル処理で開発することに成功しており、音楽鑑賞時の覚醒水準の変動(覚醒調整効果)を知るためにきわめて効果的であることが明らかとなった。
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