従来の都市祭礼研究においては、主として氏子町組などで祭祀組織の研究に焦点が向けられており、山車の研究は疎略に扱われてきた。都市祭礼においては山車・仮装・つくり物などに地域的特色が反映され、これらが町中を練り歩く練物は、地域社会の独自性を体現する事象として注目すべきである。今年度は、三重県津市の津八幡宮祭礼、鹿児島市の鹿児島神宮祭礼、愛媛県西条市伊曽野神社との西条祭礼、三重県上野市の天神祭礼、長崎県長崎市の長崎クンチ、静岡県島田市大井神社の島田帯祭り、仙台市東地大学図書館における仙台東照宮祭礼(絵画と文献)、岩手県花巻市の花祭り、青森県三戸町の三戸祭り、岩手県盛岡市の盛岡祭り、山梨県富士吉田市の浅間神社祭礼、埼玉県秩父市秩父神社祭礼、和歌山県闘鶏神社祭礼、愛知県津島市の天王祭り、岡山市玉井宮の岡山東照宮祭礼、栃木県日光市の日光東照宮祭礼関係の祭礼資料を収集した。
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