研究課題/領域番号 |
10610348
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
守屋 敬彦 佐世保工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (60128874)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2000年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アジア太平洋戦争 / 朝鮮人 / 強制連行 / 強制労働 / 北海道 / 北九州 / 企業史料 / 二次史料 / 地方新聞 / 市町村史 / 企業社史 / 中国人 / 社史 / 朝鮮人強制連行・強制労働 / 終戦直後の闘争 / 太平洋戦争 / 北海道炭砿企業資料 / 北九州炭砿企業資料 / 朝鮮人・強制連行・強制労働 |
研究概要 |
アジア太平洋戦争中に日本全国へ約72万人の朝鮮人が連行され、労働させられた。これは、強制、暴力、虐待、酷使、賃金不払い等で行われ、十数万人が殺されたという。これは被害者側証言からの事実である。使用者側は、終戦直後証拠を焼却し、その後秘匿して、事実解明の努力を放棄した。その結果、上記の被害者側証言による事実が、一人歩きし始めた。一方の側から主張されている個々の具体的事例が、全体像を作り上げてしまっている。 よって、使用者側史料が明らかにする事実と照合する必要がある。朝鮮人の強制連行は、北海道と北九州で40万人から45万人である。両地方の研究を行えば、ほぼ全体像が明らかになる。これが、本研究課題の目的である。そのための一次史料たる企業史料は、マイクロフィルム67本、二次史料は、社史、市町村史、新聞等多数を収集した。一次史料は、北九州の史料消滅が激しく、北海道中心である。しかし、収集した一次史料は、4つの北海道内の代表的企業で(北海道炭砿汽船株式会社、住友鴻之舞鉱業所、住友鉱業所歌志内鉱業部、日曹天塩鉱業所)、被連行者数は、約4万人になる。収集資料は、連行計画から日本敗戦帰国までを網羅している。企業史料からの全体像が明らかにされるには十分である。 収集資料の整理は、半分位終わっている。使用者側の人集め、連行、経費、就業訓練、現場労働、労働条件、労務管理、賃金、貯金、送金、労働災害、傷病治療、障害扶助、福利厚生、寮生活、食糧事情、争議、逃亡、監視、暴力行使等の実態が明らかになった。朝鮮人強制連行、強制労働は、単に強制、暴力、虐待、賃金不払い等で語り尽くせる問題ではない。国家と企業の計画的、体系的異民族強制連行、強制労働であった。
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