研究課題/領域番号 |
10610434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大沼 晴暉 慶応義塾大学, 付属研究所・斯道文庫, 助教授 (90051812)
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研究分担者 |
石川 透 慶応義塾大学, 文学部, 助教授 (30211725)
川上 新一郎 慶応義塾大学, 付属研究所・斯道文庫, 助教授 (50169679)
牧野 和夫 実践女子大学, 文学部, 教授 (70123081)
佐々木 孝浩 慶応義塾大学, 付属研究所・斯道文庫, 助手 (20225874)
小秋元 段 法政大学, 文学部, 専任講師 (30281554)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 聖徳太子 / 校本 / 文献 / 文献学 |
研究概要 |
「聖徳太子伝」と総称される諸本群は、聖徳太子の伝記という基本的な枠組みこそ共通するものの、その記述方法や内容、あるいは分量等の様々な点において、各々が大きな違いを見せている。 本研究では、「太子伝」は、およそ7系統に分類できるであろうとの見通しを得て、各系統から代表的な24本を選び、輪読・校勘作業を進めてきた。 今回2ヶ年にわたる科学研究費の交付を受け、各系統で最善と判断され、校本の基礎となる9本の、現地調査と撮影とを行い、紙焼写真を作成した。他に12ヶ所の調査を行っている。 この結果、当初の予定通り、ほぼ順調に系統分類の基礎となる精密な校本作成が進捗し、諸本の関係や文化史上の位置、また「太子伝」の製作や伝播に携わった人々等が明らかに成りつつある。こうした成果をふまえ、最終的には各系統別の諸本解題と校勘記とを付した。影印本「聖徳太子伝」の集成をめざしたい。 「聖徳太子伝」は、従来から幾つかの本文が影印・翻字され、利用されてきてはいるものの、伝存数が厖大であり、各地に散在し、社寺等の非公開の機関に所蔵されるものが多く、書誌学的な解明が遅れており、十二分に活用されているとは言い難い。 今回の計画に従って、太子伝関係資料が、網羅集成され、精密な解題とテクストクリティークを経た本文とが作成提供されたならば、歴史学・文学・宗教学のみならず、関連する各分野を裨益すること甚大であろう。これは書誌学・文献学を基盤とした、日本文化史研究の一つのテストケースとなるものと思われる。 なお調査の過程で蒐集した資料は全て斯道文庫に保管し、所蔵者の許可を得られたものについては公開して、聖徳太子研究のセンター・フィルムライブラリーとして活用を計りたい。
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