研究課題/領域番号 |
10610456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 東北大学 (1999) 茨城大学 (1998) |
研究代表者 |
市川 真理子 東北大学, 言語文化部, 助教授 (80142785)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 舞台 / ト書き / 登場 / 退場 / テクスト |
研究概要 |
イギリス・ルネサンス劇テクストの分析をとおして得た、シェイクスピア時代の登場と退場に関する結論のうち、特に重要なものを挙げると、以下のとおりである。 1.シェイクスピアや彼の同僚(book-keeper、俳優など)は、登場と退場をある時間を要する動き、すなわち、開始から完了までしばらく続く動きとして扱っていた。 2.楽屋と主たる演技の場である舞台前部との間の歩行には、台詞4行分くらいの時間が与えられていた。 3.グローブ座のような大きな舞台では、退場と登場とのオーヴァーラップが、時として極めて効果的に使われた。 4.Bernard Beckermanは、楽屋と舞台との間の左右のドアのうち、一方のドアは基本的に登場、他方のドアは退場に使われた、という仮説を提起した。この規則はシェイクスピア時代の俳優たちにとって有効だったかもしれない。 5.儀式的な登場や退場など、特殊なものは左右のドアではなく、その中間の開口部から行われたかもしれない。 6.シェイクスピア時代、舞台全体が常に一様に「舞台上」だったわけではなく、'Enter'と 'Exit'/'Exeunt'というト書きも中心的な演技との相対的関係において成立するところがあった。
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