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同時通訳における情報フローの認知言語学的検証

研究課題

研究課題/領域番号 10610518
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 言語学・音声学
研究機関大阪府立大学

研究代表者

宮畑 一範  大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (20229876)

研究分担者 玉井 健  神戸松蔭女子学院短期大学, 助教授 (20259641)
船山 仲他  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (10199416)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード同時通訳 / 情報フロー / 概念構造 / 認知言語学 / 言語理解
研究概要

本研究は、同時通訳という特殊な言語活動を観察することによって、言語理解のプロセスの特徴を客観化しようとするものである。研究資料として、NHK衛星第1放送の番組「BS22」の中で行われた生の同時通訳を録画し、特に精査するものについては、原発言(英語)とその訳文(日本語)を時間の流れにそって書き起こした文字化資料を作成した。得られた同時通訳データを観察することによって、通訳者の言語理解を構成している認知要素の特徴が抽出された。一つには、原発言者から独立した通訳者独自の構図が見られる。これには、文法概念の組み替え、概念的まとめ直し、イメージの要約、新たな照応関係の成立、背景知識に基づく捕捉、論理の枠組みの再編、話の方向性のまとめ直しというようないくつかの種類が確認された。すなわち、原発言の表現との対応関係から訳出がずれる現象を注意深く観察してみると、それらは必ずしも偶発的で無意味な逸脱ではなく、通訳者の言語理解の認知的側面を反映していると考えられる。また、時相やモダリティに関する構図が他の構図から切り離されて表現される現象も観察された。このような現象は、起点言語と目標言語を翻訳関係に基づいて考察する従来のアプローチでは無視あるいは看過されてきた点であり、通訳者の側での言語理解の認知的特徴を表していると考えられる。さらに、実際の同時通訳の記録を研究資料とすることによって、原発言における情報のフローと通訳者における情報のフローをリアルタイムで相関させることができ、それに基づき言語理解の未解明の側面に新たな光を与えることができた。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Funayama, Chuta: "Grammaticalized Perspectives in Discourse"Biritish & American language and Culture. No. 48. 53-68 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Funayama Chuta: "Grammaticalized Perspectives in Discourse."British & American Language and Culture. No.48. 53-68 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Funayama, Chuta: "Speakers' Perspectives in Discourse"英米言語文化研究. 第48巻(予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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