研究概要 |
本研究の目的を達成すべく,在日米軍基地についての歴史的文脈の把握,現状分析,そして将来構想の三つの視点より研究を進めた。 本研究期間中に,日本国内及び米国へ出張し、安全保障問題の研究者及び専門家との意見交換を行い,日米安保に関する資料収集を重ね,さらに米国の国立公文書館において史料収集を行い,それらの分析を試みた。 研究成果報告書において述べたように,沖縄問題はすぐれて日本外交の問題であるとの認識を深めた。つまり,在日(沖縄を含む)米軍基地の存在によって,安全保障上の日本本土と沖縄との間における「ねじれ」が生れ,戦後50余年の間に,拡大再生産されてきた。そこで欧米提言として,米海兵隊の削減と普天間基地の県内移設計画の見直しを挙げた。なお,『沖縄返環とは何だったのか』(NHK出版,2000年)は本研究の成果の一部である。
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