研究課題/領域番号 |
10630006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 章 京都大学, 経済研究所, 教授 (90152298)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 協力 / 社会発展 / 制度 / 組織 / 交渉 / ゲーム理論 / 囚人のジレンマ / ゲーム実験 |
研究概要 |
本研究では、それぞれ異なる価値や目的を追求する複数の経済主体(個人、企業、国家など)の間でいかにして協力関係が実現し発展していくかという社会的協力の問題を、近年、その進展が著しいゲーム理論の新しい分析手法を用いて考察する。特に、社会・経済環境を単に所与とするのではなく、経済主体が自発的に交渉、組織形成、制度の再構築などを行い協力の実現と発展をめざす状況を研究対象とする。このような問題を個々の経済主体の推論や意思決定のミクロレベルで分析するために、経済主体の合理的選択に基づくゲーム均衡理論、限定合理性に基づく進化および学習ゲーム理論、ゲーム実験などのゲーム理論の新しい分析手法を総合的に用いる。 具体的な研究成果は、次のとおりである。 (1)協力と社会発展の動学ゲーム分析 経済主体の戦略的行動、組織形成の交渉、社会発展の動学プロセスを記述する動学ゲームモデルを構築し、協力のための組織形成の可能性と協力によって社会発展がどのように促進されるかを解明した。 (2)組織形成と利得分配のための交渉ゲームの理論と実験 経済主体の自由な合意によってどのような組織が形成され、組織の構成員によって協力の成果がどのように分配されるかを、交渉ゲームの理論を用いて分析した。また、交渉ゲームの実験を日本とオーストリアの大学生を対象に実施し、理論結果と実験で観察される被験者の交渉行動とを比較した。 (3)具体的な問題への適用 (1)、(2)で得られた理論成果を、社会的共通資本の蓄積や地球温暖化問題の分析に応用し、問題解決の方策を考察した。
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