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独占禁止法の経済理論研究

研究課題

研究課題/領域番号 10630012
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済理論
研究機関九州大学

研究代表者

細江 守紀  九州大学, 経済学部, 教授 (20140832)

研究分担者 楠田 康之  長崎大学, 経済学部, 助教授 (60253689)
三浦 功  九州大学, 経済学部, 助教授 (30239173)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード独占禁止法 / メカニズムデザイン / カルテル抑止政策 / モニタリング / 公共入札 / 合供政策 / ホールドアップ問題 / 抱き合わせ販売 / 公正取引委員会 / 法と経済学 / カルテル抑止メカニズム
研究概要

本研究によりて得られた研究成果は次のとおりである。
(1)独占禁止法と公正取引委員会の現代経済における役割を実証的にまた米国との比較において明らかにした。
(2)規制メカニズムの最適デザイン問題を情報一インセンティブ分析をとうして明らかにした。とくに,分権的規制システムと階層的規制システムおよび事前規制と事後規制の比較が可能となった。
(3)カルテル防止のニンフォースメント政策が繰り返し競争市場のもとで明確になった。とくにペナルティ政策とモニタリング政策の性質が市場特性,モニタリングコストとの関係で明らかになった。
(4)公共入札における入札方式のありかたを独占禁止法の観点から評価した。とくに,談合が可態な場合には競争的な場合にくらべて業者の留保価格が低くなることが示された。また,二つの場合の入札価格の期待値の大小は環境条件に依存することが明らかにされた。
(5)寡占市場における水平合併について社会厚生分析の結果,合併による負のシナジー効果が存在するとき非効率な企業の吸収合併が社会厚生を高める可能性があることを示した。これは独禁法における合併審査に対して重要な基準を与える。
(6)排他的取引がもたらす取引効率の問題を協力的投資に関するホールドアップ問題として分析した。その結果,参入者が市場支配力をもち,再交渉ができないときには期待賠償ルールが約定損害ルールより効率的な取引を実現することを示した。したがって,市場支配力がどこにあるかによって排他取引の効率性が決まることが分かった。
(7)抱き合わせ販売の違法性とフォークロージャーの問題を検討し,主たる財市場で市場支配力をもつ企業は,抱き合わせ販売によって従たる財市場でも市場支配力を行使することがとくに垂直的関係のもとでは可能であることが判明した。
(8)契約法の観点から優越的濫用が位置付けられるかを法の経済学を基礎にして分析した。これは契約の破棄に対する不完備契約と関連して検討され,優越的濫用がもつ問題点を明らかにした。
今後の研究計画としては,法の経済学と情報の経済学を基礎にした経済取引とエンフォースメント政策に関する研究をより総合的に進めるつもりである。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 細江守紀: "カルテル抑止とエンフォースメント政策"現代経済学研究(勁草書房). 8号(印刷中). (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細江守紀: "契約法と取引不履行の分析"経済学研究(九州大学経済学部). 66巻5,6号(印刷中). (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 三浦功: "Optimal Reserration Pnice ior Public Biddings"経済学研究(九州大学経済学部). 66巻1号. 131-144 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 楠田康之: "多投階流追システムとモニタリング"経済と経営(長崎大学). 79巻. 127-149 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細江守紀他編者: "現代経済の課題と分析(カルテル抑止と独占禁止法)"九州大学出版会. 17 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hosoe, moriki: ""Cartel deterrance and enforcement policy"(in Japanese)"Studies of Modern Economics, Keiso Publisher. 18. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hosoe. moriki: ""An Analysis of contract law and contract breach(in Japanese)""Research of Ecnomics, Kyushu Press. 66. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Miura, Isao: ""Optimal reservation price in publicbiddings""Research of Economics, Kyushu University. 66. 131-144 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kushuda, Yasuyuki: ""Muti-step distribution system and monitoring""Ecnomics and management, Nagasaki Univeversity. 79. 127-149 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hosoe, Moriki(ed.): "Problems and analysis in modern economy"Kyushu University Press. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細江守紀: "カルテル抑止とエンフォースメント政策"現代経済学研究(勁草書房). 8号(印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 細江守紀: "契約法と取引不履行の分析"経済学研究(九州大学経済学部). 66巻56号(印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 三浦功: "Optimal Resrvation Price in Public Biddings"(九州大学経済学部)経済学研究. 66巻1号. 131-144 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 楠田康之: "多段階流通システムとモニタリング"(長崎大学)経済と経営. 79巻. 127-149 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 細江守紀他編著: "現代経済の課題と分析(カルテル抑止と独占禁止法)"九州大学出版会(印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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