研究概要 |
研究課題に関する資料の収集としては,まず名古屋商科大学に平成11年9月20日から3日間滞在し,中央情報センター所蔵の「ロイ・ハロッド・コレクション」の調査をし,研究課題に必要な資料の閲覧や複写をしました。また神戸商科大学には,平成12年1月6日から2日間滞在し,附属図書館所蔵の「ヒックス文庫」を調査し,必要な多数の資料の閲覧や複写をしました。さらに千葉商科大学には,平成12年3月6日から4日間滞在し,附属図書館所蔵の「ハロッド文書」を調査し,必要な資料の閲覧とラップトップ型パソコンによる筆写をしました。また,以前に文部省科学研究費補助金での調査で入手した,東京大学経済学部図書館所蔵の「ケインズ/ハロッド,その他経済学者書簡,覚書き」の資料の再検討もしました。これらの結果,昨年度に引き続き,今まで学界で知られていなかった貴重な資料や新事実を,幾つか新たに発見することが出来ました。 設備備品としては,以前に文部省科学研究費補助金で買わせて頂いたパソコン一式を使用していますが,昨年度消耗品として購入させて頂いた一太郎Ver.9等のパソコンソフトを,論文の執筆や資料の整理等に使用しております。 研究成果の公表については,「岡山商大論叢」第35巻第3号(平成12年1月発行)に,「経済静学と経済動学の定義におけるハロッドとヒックス」という論説を掲載しました。また,「ヒックス文庫」にある,ヒックスの未刊の書物の原稿という,研究課題に関係する貴重な資料についての研究を,学内外の研究会で発表しました。さらに,その研究成果を今年6月に開かれる予定の,経済学史学会関西部会で報告することに決まっております。また引き続き,今回の研究課題での研究の成果を,論文で公表したり,日本経済学会や経済学史学会で発表すべく,研究を続けています。
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