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戦後「福祉国家」のアンチテーゼとしてのシチズン・インカム論の総合的検討

研究課題

研究課題/領域番号 10630050
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済政策(含経済事情)
研究機関京都府立大学

研究代表者

小沢 修司  京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (80152479)

研究期間 (年度) 1998 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードベーシック・インカム / シチズン・インカム / 福祉国家 / 参加所得 / 負の所得税 / 最低所得保障 / 社会的排除 / 労働時間の短縮 / 「福祉国家」 / 社会的包摂 / 社会配当 / 社会保障制度 / 所得保障 / 労働政策 / 財政政策 / 性別分業
研究概要

戦後「福祉国家」の枠組みを根本的に転換しようとする最低所得保障としてのシチズン・インカム(以下、ベーシック・インカムの呼び名を使う)構想は、第一に、資力調査に伴うスティグマや「失業と貧困の罠」から社会保障給付を解き放つこと、第二に、性別分業にもとづく核家族モデルから人々を解き放ち、個の自立にもとづく家族、ネットワーク形成を含むさまざまな社会的共同組織の形成を促す基礎を提供すること、第三に、労働市場の二重構造化が進み、不安定度が強まる労働賃金への依存から人々の生活を解き放つと同時に、「完全雇用」と結びついた現行の社会保険制度の限界を乗り越えた普遍的なセイフティネットを国民に提供すること、第四に、国家による社会保障給付という「国家福祉」と税控除による「財政福祉」とに分断されている現行の税-社会保障システムを統合し合理化することなど、今後の新しい「福祉国家」なり人間福祉の実現を図る福祉社会を展望しようとする際に検討されるべき有力な構想となりうるものである。
また、失業の増大、ホームレスの増加など社会的排除の強まりに対抗する福祉政策の展開として世界的に注目されてきているワークフェア的所得保障政策と、ベーシック・インカム構想の交差状況に着目しながら、所得保障と就労支援政策の両方が必要であること、しかしながら所得保障の条件に就労(アンペイドワークや社会貢献活動など広い意味の労働であれ)を義務づけることは、資力調査の代わりの地位にいわば「労働調査」を据えることになり、家事労働やボランティア活動の本質を損なう結果になることを論じた。
さらに、ベーシック・インカム保障は労働時間の大幅な短縮とワークシェアリングがともに進められることが必要であり、そのことによって過剰な消費主義が是正され所得と労働の人間化も進むものであることを論じた。

報告書

(4件)
  • 2001 研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 小沢修司: "アンチ「福祉国家」の租税=杜会保障政策論〜ベーシック・インカム論の新展開〜"福祉社会研究. No.1. 2-11 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小沢修司: "貧困・社会的排除との闘いの新局面と21世紀「福祉国家」の課題"経済科学通信. No.94. 54-60 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小沢修司: "ベーシック・インカム論と福祉社会の展望〜所得と労働の関係性をめぐって〜"福祉社会研究. No.2. 40-49 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OZAWA Shuji: "The Basic Income Proposal and Restructuring the Welfare State"The Review of Welfare Society (FUKUSHI SHAKAI KENKYU), No.1, pp2-11, Association for Welfare Society (Fukushi Shakai Kenkyu-kai). (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OZAWA Shuji: "New Dimension of Policy towards the Elimination of Poverty and Social Exclusion and Restructuring the Welfare State"Letters of Economic Science (Keizai Kagaku Tsushin), No.94, pp.54-60, Kiso Keizai Kagaku Kenkyusho. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OZAWA Shuji: "A Theory of Basic Income and the Prospect of a Welfare Society"The review of Welfare Society (FUKUSHI SHAKAI KENKYU), No. 2, pp.40-49, Association for Welfare Society (Fukushi Shakai Kenkyu-kai). (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小沢修司: "アンチ「福祉国家」の租税=社会保障政策論〜ベーシック・インカム構想の新展開〜"福祉社会研究(京都府立大学福祉社会研究会). 第1号. 2-11 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 小沢修司: "貧困・社会的排除との闘いの新局面と21世紀「福祉国家」の課題"経済科学通信. 94号. 54-60 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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