研究課題/領域番号 |
10630056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
川野辺 裕幸 東海大学, 政治経済学部, 教授 (60119667)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 制度間競争 / 制度改革 / 公共選択論 / 新制度主義経済学 / 経路依存性 |
研究概要 |
経済活動のグローバル化の中で生じている先進資本主義国間の制度間競争を経済制度の収斂と多様化という観点から分析した。 1.OECD諸国における経済制度と社会経済的・政治的要因に関する国際データベースを使用して、経済制度の収斂と多様化に関するグループ化および、ネットワーク外部性・収穫逓増等の属性に関するグループ化を行った。 2.IT革命を契機とする経済活動のグローバル化の中で、各国経済の相互依存性が高まるが、産業の属性によってグローバル経済にさらされる程度が異なる。 3.経済活動のグローバル化によって、各国内の法・経済制度は国際競争にさらされる産業の経済成果に対して、いままで以上に強く影響をあたえる。制度を原因とする競争産業の経済成果の低下が国民の経済厚生の低下をもたらし、政治過程を通じた政策変更をもたらす。 4.制度改革における政治過程は、既存制度のもとでレントを確保する集団と改革からの利益を得る集団との競争の形をとる。政治形態の類型(大統領制、議院内閣制等、行政府の優位性)、政党間競争の状況(政権交替の頻度)、司法部の独立性、独立の規制機関の存在、当該産業の政治的な影響力等、政策決定システムの違いが制度改革のスピードと方向に影響をあたえ、制度の多様性をもたらす。 5.制度間競争において競争力を持つ制度への改革の基本理念は、市場中心型制度設計であり、その制度改革を実現するためには、政策決定システムがチェック・アンド・バランスからなる自己統治の概念にもとづいて設計される必要がある。
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