研究課題/領域番号 |
10630129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
後藤 雅敏 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (70186899)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 企業年金 / 簿価 / 時価 / Ohsonモデル / 異常利益 / 最小年金負債 / 予測給付債務 / 未認識純損失 / Ohlsonモデル / 未確認純損失 / 利益予測 / 復帰 / 年金債務 / 年金資産 / 時価評価 |
研究概要 |
この研究では、企業外部の利害関係者の観点から、年金資産にかする情報の有用性について検証している。とくに、企業年金の積立不足と関連して、年金資産の時価情報が企業評価にどの程度影響しているかを取り上げた。 分析を進めるにあたり、まず現状を認識するため、主として米国の先行研究をレビューした。米国では企業の経営者は年金の資産と債務の差額に留意しており、本来の企業業績と関係づけて、企業全体での支払税額が最小になるように、繰入額を調整したり、復帰(reversion)させたりしていることが発見されている。ただ、こうした経営者の行動が外部の投資家によって、どの程度SEE-THROUGHされているかは正確に認識されていな。 次に、SEC基準の会計情報を公表している企業を分析対象としてわが国の現状を検証した。企業年金の積立不足は企業にとって重大な問題になっている。それを企業価値の評価に結び付けるためにOhlsonモデルを使用して、どの程度の影響をおよぼすかについて、分析した。発見事項は以下のとおりである。 1.予測給付債務と年金資産の差額ならびに未認識純損失は時系列で見た場合に、近年においてその増加は直線的ではなく、下に凸の2次関数的に増加している。 2.予測給付債務と年金資産の差額ならびに未認識純損失は、企業価値の評価大きな影響を持っていないが、最小年金負債調整額を資本合計から控除する場合としない場合では評価額に差が出る。
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