研究課題/領域番号 |
10630134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
鳥羽 至英 専修大学, 商学部, 教授 (90106089)
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研究分担者 |
川北 博 東亜大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40268694)
八田 進二 駿河台大学, 経済学部, 教授 (60228484)
高田 敏文 東北大学, 経済学部, 教授 (40125787)
秋月 信二 埼玉大学, 経済学部, 助教授 (20134330)
大野 功一 関東学院大学, 経済学部, 教授 (30121049)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 監査人の独立性 / 監査人の外見的独立性 / 監査人 / 会計基準の精度 / マネジメント・サービス / 会計プロフェッションの自己規制 / 会計プロフェッションへの天下り / 日本公認会計士協会 |
研究概要 |
回帰分析の結果は、公認会計士にとって、非常の重要なことを示唆しているように考えられる。公認会計士を取り巻く様々な要因を「イメージ形成要因」の候補として識別し、アンケート調査項目として取り上げたものの、結果として、社会の人々が公認会計士の独立性との関係で強く認識した要因は、「監査主体要因」であった、ということである。このことは、社会の人々が公認会計士に対して「会計プロフェッションの自律性」を強く求めているメッセージと考えなければならない。また、会計基準の規範性もきわめて有効な「イメージ形成要因」として、回帰式の上では現れていることを考えると、会計基準の規範性をどのように担保するかは、監査環境要因として最も重要であることをわれわれに示している。 我が国の公認会計士監査制度は、すでの50年を経過した。関係者による不断の努力が今日まで注がれてきたことが、今日の公認会計士監査制度の発展をもたらしたことは確かであり、それは大いに評価されなければならない。しかし、今回の回帰分析によって明らかにされた説明変量は、実は今日まで、さまざまな事情から、その根本的な解決やその確立を先延ばしにし、徹底的な議論を避けてきたことを示唆しているのではないだろうか。また今回の実証研究は、結果として、わが国の公認会計士監査制度が抱える最も大きな弱点を明らかにしたとはいえないであろうか。「会計プロフェッションの自律性」と「わが国における会計基準のあり方」にかかる問題がそれである。
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