研究課題/領域番号 |
10640003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
丹原 大介 弘前大学, 理工学部, 助教授 (50163712)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | テンソルカテゴリー / ホップ代数 / 群作用 / 格別2群 / スマッシュ積 |
研究概要 |
1.テンソルカテゴリーCに対して、環上の加群との類似で、Cの作用する線形なカテゴリーをC加群と呼ぶ。Aを有限次元半単純ホップ代数、BをAの双対ホップ代数とする。CをAの有限次表規のなすテンソルカテゴリー、DをBの有限次表現のなすテンソルカテゴリーとする。このとき、C加群で直和因子で閉じているものと、D加群で直和因子で閉じているものとの間に自然な1対1対応があることが分かった。これは、ホップ代数が環に作用するときのスマッシュ積に関する有名な双対性に、カテゴリカルな解釈を与える。 2.有限群GがテンソルカテゴリーCに作用するとする。Gの作用で不変なCの対技はテンソルカテゴリーをなし、これをAとする。CとGの半直積としてつくられるテンソルカテゴリーをBとする。基礎体の標数はGの位数を割らないとすると、A加群で直和因子で閉じているものと、B加群で直和因子で閉じているものとの間に自然な1対1対応があることが分かった。これは、上述の1対1対応から導かれる。 3.有限体の乗法群と加法群の半直積をGとする。Gの複素表現は、1次でない既約表現がひとつだけで、簡単なテンソル積分解規則をもつ。これと同じテンソル積分解規則をもつような半単純テンソルカテゴリーの分類を試みた。完全な分類はできていない。Gの表現カテゴリー以外にそのようなテンソルカテゴリーは、有限体が3元体(Gは3次対称群と同型)のときはちょうど2つ、4元体(Gは4次交代群と同型)のときはただひとつ、8元体のときには少なくともひとつあることが分かった。また分類の過程で、有限体をその乗法群と特別な1次分数変換から再現する結果も得た。
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