研究分担者 |
横手 一郎 東京農工大学, 工学部, 教授 (60021888)
田代 俶章 東京農工大学, 工学部, 教授 (00014928)
和田 倶幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (30134795)
河田 成人 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (50195103)
前田 博信 東京農工大学, 工学部, 助教授 (50173711)
浅芝 秀人 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70175165)
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研究概要 |
体上有限次元な多元環の表現についての研究を行った。特に本研究では対称多元環の研究を中心に,リペタティブ多元環によって得られるフロベニウス多元環と対称多元環の構造およびそれらの表現圏の研究を行った。得られた主な研究成果は二点である。 第一は,対象多元環の構成法を発見し,新たな対象多元環のクラスを発見できたことである。これまで有限群環を除けば,対称多元環を構成する方法はほとんど知られていななったといってよい。実際,フロベニウス多元環の先駆者である中山正,東屋五郎は,多元環の対称性は基礎体に依存する性質なのだろうと予想して,対称多元環の構造決定は困難な問題と見ていた。私達の方法は任意に与えられた基礎体から構成するもので,まず基礎体の拡大体を構成し,有向サイクルを含まない任意の有限クイバーとその拡大体から多元環を構成し,その多元環のホッホシルト拡大環を構成すればよいというものである。さらに拡大環が対称になるための判定条件として基礎体とその拡大体のみに関するものを発見した。 第二の成果は,リペタティブ多元環から得られる有限次元対称多元環を決定できたことである。対称多元環とリペタティブ多元環の重要さを鑑み,表現論の基本的な定理を与えたといえる。さらに,リペタティブ多元環から有限次元多元環を得る際の自己同型を決定した。この研究には,代表者によるsocle変形理論と,第一の成果が基礎になっている。
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