研究課題/領域番号 |
10640016
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中西 知樹 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (80227842)
|
研究分担者 |
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20224016)
土屋 昭博 (土屋 明博) 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90022673)
青本 和彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (00011495)
林 孝宏 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (60208618)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | ベーテ仮説法 / ハイゼンベルグ模型 / 量子群 / 可積分模型 / ベーテ方程式 / ベーテ仮説 / Bethe方程式 / 可積分格子模型 |
研究概要 |
量子可積分模型における可積分構造に関して新たに次の成果を得ることができた。 1.XXZ型スピン模型のBethe方程式における形式的完全性定理(中西、国場(東大)、坪井(東大))。 XXZ型のスピン模型のBethe方程式におけるq=0極限のストリング解の分類を行うことにより、量子アフィン代数のKirillov-Reshetikhin(KR)加群に関するKR予想のもとにXXZ型スピン模型の形式的完全性を表すKR加群の指標のべき級数公式がすべてのアフィンリー代数に対して成立することが示された。 2.Q系の標準解によるKirillov-Reshetikhin予想の再定式化(中西、国場、坪井(東大))。 1の研究の過程で得られた種々の関係式や定理が成立する原理的な仕組みをよく省察することにより、このような形式的完全性を表す級数公式とその背後にある関数(代数)方程式系(KR型のQ系)の関係を完全に明白にすることに成功した。すなわち、有限変数の有限個の関数のみたすある種の関数方程式(有限Q系)を導入する。有限Q系の一意解は多変数Lagrange反転公式によって二通りの級数表示を持つという著しい特徴を持っている。この表示がまさにそれぞれXXX型およびXXZ型の形式的完全性公式の有限変数の場合の類似になっている。そして、形式的完全性公式はこの公式の射影極限として得ることができるのである。一方、青本は準超幾何関数の立場から、やはり同じ有限Q系の考察にたどり着き、そのモノドロミー問題を考察した。今後、有限および無限Q系は、可積分模型の可積分構造を理解する新しい視点としての役割を担うことが期待される。
|