研究分担者 |
浜畑 芳紀 東京理科大学, 理工学部, 講師 (90260645)
細尾 敏男 東京理科大学, 理工学部, 講師 (30130339)
吾郷 孝視 東京理科大学, 理工学部, 教授 (60112893)
有木 進 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (40212641)
篠田 健一 上智大学, 理工学部, 教授 (20053712)
大森 英樹 東京理科大学, 理工学部, 教授 (20087018)
田中 隆一 東京理科大学, 理工学部, 講師 (10112898)
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研究概要 |
主に次の2つのテーマについて研究を行った。 I.複素鏡映群G(r,1,n)および、それに付随した巡回Hecke環(Ariki-Koike algebra)の表現論について研究した.特に,以前の論文(坂本-庄司)で示されたAriki-Koike algebraに関するSchur-Weylの相互律を利用して,Ariki-Koike algebraに新しい生成元と基本関係を導入した.これにより,A_n型のHecke環についてしか知られていなかった,既約指標に関するFrobeniusの公式を,Ariki-Koike algebraに対して示すことができた.この結果は,B_n型のHecke環に対しても新しい情報をもたらす.現在,D_n型のHecke環の拡張であるG(r,r,n)に付随する巡回Hecke環に上の結果を拡張することを考えている. II.A_n型のGreen関数は,GL_n(F_q)の表現論と関連してGreenによって導入されたが,Schur関数とHall-Littlewood関数による組合せ論的な構成が知られている.一般の簡約群に関するGreen関数は,Deligne-Lusztigによって,l進cohomologyを使って定義された.この研究でHall-Littlewood関数を古典群の場合に拡張することができ,それによってGreen関数の組合せ論的な構成が可能になった.またWeyl群を複素鏡映群G(r,1,n)に置き換えても,上記の方法は意味を持ち,これらの群に付随したGreen関数が構成できた.その後,複素鏡映群G(r,p,n)(D_n型を含む)に対しても,Hall-Littlewood関数や,Green関数が構成できることが分かった.これらのGreen関数は、非常に一般的な性質によって統制されているように思われる。今後の研究で,その背後にある幾何的な対象,例えば,quiver variety,Hilbert Scheme,affine Hecek環など,との関係を解明していきたい.
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