研究分担者 |
沼田 稔 岩手大学, 教育学部, 教授 (50028255)
中嶋 文雄 岩手大学, 教育学部, 教授 (20004484)
小嶋 久祉 岩手大学, 教育学部, 教授 (90146118)
宮井 秋男 岩手大学, 教育学部, 助手 (70003960)
川田 浩一 岩手大学, 教育学部, 助教授 (70271830)
小宮山 晴夫 岩手大学, 教育学部, 講師 (90042762)
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研究概要 |
1.(M,F,g)を正の断面曲率をもつ閉リーマン多様体(M,g)の余次元qバンドル-ライク葉層とする. (a)余次元qが偶数ならば,Fはコンパクト葉をもつ. (b)余次元qが奇数ならば,Fはその閉包が余次元(q-1)閉部分多様体になるような葉をもつ.特に,この結果の系として次の結果を得る:正の断面曲率をもつ閉リーマン多様体上のキリングベクトル場は閉軌道を持つ. 2.一般の余次元葉層の場合に,平均曲率ベクトルの双対1-形式を,平均曲率関数に代わるものとして導入してみた.余次元1の場合には,どのように形式化されうるかについて考察し,一応,満足すべき結果を得た.また,最も単純な束葉層の場合は,次のような結果になる. π:E→Mを束の射影とし,葉層はF={π^<-1>(x),x∈M}とする.M上の1-形式ωに対して,適当なE上のリーマン計量gでπ*ωがFの平均曲率ベクトルの双対1-形式になるための必要十分条件は,ωがdfの形になることである. 3.現在までに得られている曲率と極小葉層や定平均曲率葉層等に関する結果を,基本的な公式を整理して,その公式から今まで知られている殆どの結果が得られること示した. 4.完備でリッチ曲率が非負のリーマン多様体において,葉の成長度が2以下の余次元1極小葉層は全測地的になることを示した.また,Mirandaがユークリッド空間の極小グラフに対して得た,第2基本形式のノルムの2乗の積分についての評価の別証を得ることが出来た.更に,同様のテクニックで,Alencarとdo Carmoが,多項式の成長度をもつ弱安定な定平均曲率超曲面に対して得ていた結果を,葉層の場合にどのようになるか調べ,より簡単な証明得ることが出来た.また,Meeksが以前示した,3次元ユークリッド空間の余次元1定平均曲率葉層は全測地的になる,という結果の証明をかなり簡略化することが出来た.
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