研究分担者 |
安藤 広 茨城大学, 理学部, 助手 (60292471)
竹内 護 茨城大学, 理学部, 講師 (40007761)
松田 隆輝 茨城大学, 理学部, 教授 (10006934)
逸見 豊 高知大学, 理学部, 教授 (70181477)
森杉 馨 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00031807)
卜部 東介 茨城大学, 理学部, 教授 (70145655)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 講師 (00201559)
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研究概要 |
1.連結なCW Hopf空間Xの任意の積μは,任意の基点付き弧状連結空間AからXへの連続写像のホモトピー類集合に2項演算を定める.この演算込みで考えたホモトピー集合を[A,X;μ]と記すとき,古典的な定理によれば,これは代数的ループである.最初の成果は,AとXが胞体の数が3以下のCW Hopf空間ならば[A,X;μ]は常に群となり,しかもその群構造は決定できる,というものである.ちなみに,胞体の個数が3以下のHopf空間は15個存在し,さような各Hopf空間は一般に多数の積を持つから,決定すべき群[A,X;μ]は非常にたくさんあった. 2.Gを連結なリー群,μ_0をそのリー群としての積とする.弧状連結な基点付き空間Aに対し[A,G;μ_0]は群であるが,G.W.Whiteheadによればnil[A,G;μ_0]【less than or equal】cat(A)である.ここでnilは巾零指数,catはLusternik-Schnirelmannのカテゴリーである(但し1点空間のcatは0).nil[A,G;μ_0]を下から評価することを目指し,手始めに,しかし,最も興味あるA=Gの場合を考察し,次の2つの予想に至った: (1)Gが単純ならばnil[G,G;μ_0]【greater than or equal】rank(G). (2)Gが単純でrank(G)【greater than or equal】2ならばnil[G,G;μ_0]【greater than or equal】2. (1)が肯定的なら(2)も肯定的である."単純"の仮定をはずすと2つの予想は一般には成立しない.(1)が肯定的と確認できたのはGがSO(3),SU(3),SU(4),Sp(2),Spin(7),G_2の場合であり,(2)が肯定的なのは更にSU(5),SU(6),Sp(3),Spin(8),E_6,E_8,F_4の場合である.また[G,G;μ_0]の群構造が完全に決定できたのはGがSO(3),SP(3),Sp(2)の場合で,ほぼ出来たのがG_2の場合である.この他に,Gが単連結でない場合や単純でない場合についても結果を得ている.
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