研究課題/領域番号 |
10640093
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
服部 晶夫 明治大学, 理工学部, 教授 (80011469)
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研究分担者 |
枡田 幹也 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00143371)
阿原 一志 明治大学, 理工学部, 講師 (80247147)
佐藤 篤之 明治大学, 理工学部, 助教授 (70178705)
藤田 宏 明治大学, 理工学部, 教授 (80011427)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | Toric Variety / Torus Manifold / Fan / Multi-fan / Convex Polytope / Todd Genus / Riemann-Roch Number / Equivariant Cohomology / トーリック多様体 / 概複素多様体 / 特性類 / 種数 / 扇 / ベクトル束 |
研究概要 |
本研究はトーラス多様体の多重扇の構造と多様体の不変量との関係に焦点を絞って研究を開始した。研究の進展に伴い、更に純組み合わせ論的な多重扇の一般論を構成することに成功し、それを位相的な問題に適用するという形で当初の研究目的を達成することができた。得られた主要結果は次の通りである。 1.多重扇に対してT_y種数を定義し、トーラス多様体の多重扇の場合には多様体のT_y種数と一致することを示した。また、T_y種数が通常のfベクトルとhベクトルとの間の関係式と類似の式を満すことを示した。われわれの定式化はその関係式に新しい解釈を与えるものである。 2.多重扇とともに多重多面体の概念を導入し、それに対してDuitstermaat-Heckman測度と回転数を定義し、一方から他方を記述することができることを示した。多重多面体がトーラス多様体上の複素直線束に付随しているときには、一部既に知られていた事実の一般化と考えられる。またトーラス多様体上の複素直線束の場合のいわゆる重複度公式も多重多面体の場合に拡張した。 3.多重多面体のDuitstermaat-Heckman測度または回転数を用いると凸多面体の場合のEhrhart多項式の多重多面体への拡張が得られる。これに対して、最高次の係数が多重多面体の体積に一致し、定数項が多重多面体のTodd種数と一致することを示した。これらは凸多面体の場合に成り立つ事実の拡張である。また凸多面体の場合の双対性も同様に成り立つことを示した。 4.Ehrhart多項式は凸多面体の場合には対応するトーラス多様体上の複素直線束のRiemann-Roch数と一致する。これを多重多面体の場合に拡張するためには、まず多重扇の同変コホモロジーとGysin準同型を定義する必要がある。これを実行しEhrhart多項式のコホモロジーによる表示を得た。
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