研究課題/領域番号 |
10640120
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 九州大学 (1999) 広島大学 (1998) |
研究代表者 |
中木 達幸 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (50172284)
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研究分担者 |
木村 正人 広島大学, 理学部, 講師 (70263358)
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
福本 康秀 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (30192727)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 渦糸問題 / 渦領域の数値解析 / 緩和振動 / ヘテロクリニック軌道 / 周期運動と準周期運動 / 流れ場の挙動 |
研究概要 |
1.渦糸の挙動に関する研究 Euler方程式に支配される2次元流体に発生した5つの渦糸に関して、渦糸の初期位置がある種の対称性をもつ場合を考察する。初期位置の形状を表すパラメータをα、ある特定の渦糸の強さをパラメータκで示す。α=1,κ<-0.5のとき、数値実験によれば、解は回転運動と緩和振動を併発する。この問題に関して、数学的にはヘテロクリニック軌道の存在を示した。α=1,κ>-0.5のときは、ある摂動に対して、回転運動が安定であることを示した。α≠1のとき、5つの渦糸群は、周期運動や準周期運動を示すことが分かり、その一部について、数学的に周期運動が発生することを証明した。また、数値実験により、周期運動が起こるパラメータαとκの値を決定し、運動の形状を調べた。 2.渦領域の挙動に関する数値実験 渦領域の挙動に関して、Contour dynamics法により数値実験を行った。渦領域の大きさが十分小さいときは渦糸問題と同じ挙動を示すが、大きさがある程度大きくなると渦領域の形状が急速に変形されて回転を始めることを数値実験により示した。大きな渦領域に関しては、多くの研究者による結果と同様に、coalescenceが観察された。渦領域と渦糸が共存する場合についての研究も行った。 3.渦糸が引き起こす流れ場の挙動に関する研究 1.で数学的に存在が証明された周期的運動をする渦糸群を考える。この渦糸群が引き起こす流れ場の挙動、特にポアンカレ断面上での流体要素の挙動を数値実験により調べた。初期の流体要素の場所により、(1)渦糸の周辺に留まる、(2)渦糸から遠い場所を動く、(3)カオス的な動きをする、(4)渦糸から適当に離れた狭い場所に留まる場合があることが分かった。
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