研究課題/領域番号 |
10640144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
杉万 郁夫 福岡大学, 理学部, 助教授 (80162890)
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研究分担者 |
渡辺 正文 福岡大学, 理学部, 教授 (70078559)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 極限定理 / 停止規則 / 漸近的独立性 / 確率過程 / 確率添字 / Anacomba 条件 |
研究概要 |
今回の研究では、多次元の添字をもち、距離空間上に値をとる確率要素の束{X_n}に関する極限定理に、多次元の添字をもち、正数のベクトル値をとる確率添字の束{τ_n}を導入する問題の十分条件の拡張についての研究を行った。 今回の研究において新たに定義した{τ_n}の{X_n}に関する一様な漸近的独立性の概念であるEssentialε-独立性とこの条件に基づく極限定理は、それまで最も広い漸近的独立性の概念とされていたUniformε-独立性による結果を更に拡張したものであり、これらの結果が、従来の結果の有意な拡張であることを示す例がえられた。また、Uniformε-独立性の仮定の下で得られていた極限定理に導入できる確率添字の列の族による極限定理の特徴づけについては、確率要素の束{X_n}が値をとる距離空間の可分性の条件を付け加えることで示せることがえられた。また、それだけでなく、このEssential part上で定義された一様な漸近的独立性の条件は、これまで極限定理に確率添字の列を導入する為の全く異なるタイプの十分条件とされ、応用的に価値の高い確率論的一様独立性の(Anscombe)条件をも含むことが示せた。 更に、極限定理に導入できる確率添字の束{τ_n}の範囲を拡張する為に、各々のEssential ε-独立性をもつ確率添字の束の近傍にあるこれを近似する一群の確率添字の束に確率添字の近似理論を適用することにより、極限定理に導入できる確率添字の束{τ_n}の範囲を拡大することができることが示せた。 今後、この範囲の確率添字の束の中から、実用的な停止規則の構成方法を構築することが残る課題といえる。
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