研究課題/領域番号 |
10640145
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井上 昭彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50168431)
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研究分担者 |
中田 寿夫 福岡教育大学, 教育学部, 助手 (10304693)
三上 敏夫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70229657)
新井 朝雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80134807)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | タウバー型定理 / マーサー型定理 / フーリエ変換 / 偏相関関数 / 定常時系列 / フーリエ級数 / アーベル型定理 / ハンケル変換 / 長時間記憶 |
研究概要 |
井上とBinghamにより比形マーサー型定理という概念が導入されたが、二人の研究で、この比形マーサー型定理のシステム版が、タウバー型定理の証明に有効に使えることが分かった。このことは、マーサー型定理の研究において開発した技術をタウバー型定理の研究に移せることを意味し、重要である。二人はすでにこの方法を用いて、ラプラス変換に対するde Haanのタウバー定理を、一般の積分変換へ拡張することに成功した。また、解析数論への応用(ある種の算術和に対するタウバー型定理)なども行なった。 井上は笠原と共に、定常過程の予測誤差の漸近的挙動について研究した。これはデータの個数を増やした時の予測誤差の減少の様子を調べることに対応する。そしてこの結果を元に、本来の目的であった偏相関関数の挙動について、ある公式を証明した。この公式はそれまで、自明な場合を除き、特別な例に対してさえ示すことが難しかったものである。鍵となるアイデアは、重み付き三角近似に関するLevinsonらの結果を用いて、ここで必要となるタウバー型条件を示すことであった。 井上は、フーリエ変換と級数に対するタウバー型定理に関して、菊地と共同で、Boasが約30年前に提出したopen problemを解いた。これは井上の1995年の結果の拡張でもある。方針としては、帰納法を用い、井上とBinghamによりハンケル変換に対して得られて結果に帰着させる。パイ-variationという概念がここでは重要な役割を果たす。
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