研究課題/領域番号 |
10640229
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
|
研究機関 | 国立天文台 (1999-2000) 大阪大学 (1998) |
研究代表者 |
郷田 直輝 国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 教授 (50202073)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 銀河形成 / 宇宙の大構造 / 自己重力多体系 |
研究概要 |
本研究では、銀河の形成・進化や深宇宙天体形成の解析手法として、準解析的アプローチを開発するとともに、いままで考慮されていなかった物理過程が、銀河の形成・進化に如何に影響を及ぼすのか、また、観測されている銀河の物理量を説明するために適当な宇宙論モデルや物理過程の特徴は何か、といった解析を準解析的アプローチを用いて行い、いくつかの成果を収めた。さらに、銀河形成・進化に密接に関わる基礎的な物理過程の解析も行った。具体的には、以下で挙げるようないくつかの研究テーマについて解析し、成果を得てきた。 1.準解析的アプローチによる銀河形成や深宇宙天体の形成・進化の理論的解析 (1)銀河の形態を決める重要な物理的要因と考えられているダークハローの角運動量の時間進化を解析した。 (2)UV背景輻射の効果を準解析的アプローチに世界で初めて導入して、銀河形成へのその効果を明らかにした。 (3)楕円銀河における分子ガスの検出率の準解析的アプローチを用いての評価を行い観測結果と比較した。 (4)階層的集団化シナリオにおける銀河団中での楕円銀河の色-等級関係の物理的成因を明らかにした。 (5)従来考慮されていない、銀河の観測の際のセレクション効果や、銀河間ガスによる吸収なども考慮し、銀河計数を準解析的アプローチにより解析し、宇宙論モデルに制限を加えることができた。 2.銀河の緩和過程に密接に関わる自己重力多体系での緩和過程の解析を行った。その結果、一次元重力シート系における緩和時間とKSエントロピーやリアプノフ指数で特徴づけられる時間尺度との違いが明白となった 3.銀河の力学構造とも密接に関わるダークハローの中心部における密度分布とダークマター分布の2点相関関数やパワースペクトルとの関連について明らかにした。
|