研究課題/領域番号 |
10640234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
柴崎 徳明 (1999-2000) 立教大学, 理学部, 教授 (50206124)
蓬茨 霊運 (1998) 立教大学, 理学部, 教授 (70062601)
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研究分担者 |
柴崎 徳明 立教大学, 理学部, 教授 (50206124)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 降着円盤 / ブラックホール / X線・ガンマ線放射 / 宇宙ジェット / SS433 / ガンマ線バースト / 残光現象 / ジェット加速 / X線連星 / X線新星 / 中性子星 |
研究概要 |
連星系あるいは銀河中心核にあるブラックホールは降着円盤に囲まれている。そしてこの降着円盤からジェットが吹き出ることもある。その観測例がSS433やブレーザーのジェットではないかと考えられている。最近、ASCA衛星のX線観測により、SS433の観測的研究が著しい進展をみせている。このような状況に接し、SS433のジェットの構造や放射が本研究の中心課題となった。主な研究成果は以下のようなものである。 1.ジェットの速度を一定と仮定したとき、ジェットの温度分布ついて解析解を導くことができた。この解析解によれば、ジェットの外側は一温度(電子とイオンが同じ温度)で光学的に透明な構造になるが、内側に移るにつれ二温度(電子とイオンが異なる温度)でコンプトン散乱に対し、不透明な構造となる。 2.ジェットの形状は、中心天体の近くでは円錐状、遠方ではその断面積が中心天体からの距離に比例するようなものが適当である。 3.中心天体から音速点までの距離は〜9×10^7cmである。音速点での自由落下速度はジェットの速度に比べ小さい。したがって、ジェットのガス圧による加速の可能性はないといえる。 4.ジェットの内側の部分は不透明であるので輻射圧による加速の可能性も除外される。 5.音速点の外側から放射されるガンマ線の光度は〜10^<39>erg/sにも達する。このガンマ線が検出されていないことから、ジェットの内部は幾何学的に厚い円盤で覆われていると考えられる。 以上の研究成果には、本研究の途中で病死した蓬茨霊運の寄与も含まれている。
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