研究課題/領域番号 |
10640269
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小川 泉 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20294142)
|
研究分担者 |
味村 周平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10273575)
阪口 篤志 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70205730)
岸本 忠史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90134808)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | 暗黒物質 / ニュートリノ質量 / WIMP / 二重ベータ崩壊 / CaF_2結晶 / wavelength shifter |
研究概要 |
我々は現在フッ化カルシウム結晶を用いて、暗黒物質候補WIMPsの探索・ニュートリノ質量の検証を目的とした^<48>Caの二重ベータ崩壊の研究を行っており(ELEGANTVI)、世界最高水準の検出感度をもつにいたっている。これらの研究を更に発展させていくために、統計数を増やすすなわち結晶を増量する必要があり、結果として実験装置の大型化が不可欠となる。この大型化に際し、実験装置の複雑化を防ぎ、かつコストの上昇を抑えるため、現有装置の発展系としてアクティブな4πシールドとしての液体シンチレータ中に標的結晶の純粋CaF_2結晶(CaF_2(pure))を置き周囲を大型の光電子増倍管で取り囲む手法を考案した。 そこで将来の大型研究装置製作に必用な検出器の様々な特性を調べることを目的として予備的な実験装置を制作した。CaF_2(pure)からの発光を変換する液体シンチレータをの最適濃度決定するため、数種の溶質から最適なものを選択し、さらに混合比を変化させ発光量を測定し、最も効果的な組み合わせを決定した。この結果に基づき、CaF_2(pure)を含む液体シンチレータと5インチ光電子増倍管4本からなる検出器を設計・制作した。この際、CaF_2(pure)からの信号と液体シンチレータからの信号との識別の容易さなどを考慮して検出器の材質・形状・配置などを決めた。この装置を用いてテスト実験を行い、液体シンチレータからの信号とCaF_2(pure)結晶からの信号を、信号波形情報を用いることにより識別することが可能であることを示した。 現在はこれらの知見に基づき改良を行った予備的な装置を用いて、信号波形情報に基づく最適な雑音信号識別法の確立を目指して実験を進めている。また、同時にシミュレーションを利用し将来の大型研究装置のデザインも進めている。
|