研究課題/領域番号 |
10640276
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
米山 博志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50210795)
|
研究分担者 |
井町 昌弘 山形大学, 理学部, 教授 (70037208)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 格子上の場の理論 / トポロジー / トポロジカル項 / 数値シミュレーション / 相構造 / 固定点作用 / トポロジカル電荷 / テータ項 / スケーリング / CP(N-1)模型 / strong CP |
研究概要 |
QCDのトポロジカルな構造に関する重要な問題としてθ項の問題がある。このいわゆるstrong CPの問題に対して、格子上の場の理論の立場から、非摂動的アプローチとして、複素作用を持つ理論のシミュレーションがなされている。それは、トポロジカル電荷分布P(Q)を実作用に基づいて計算しそれをフーリエ変換する方法をとるが、この方法によって得られる自由エネルギーのflattening現象の原因をCP(N-1)模型において分析し、これが相転移ではなく誤差と関連していることを指摘した。また、P(Q)の指数関数的振る舞いに、強結合領域と弱結合領域で顕著な違いがあることを指摘し、前者はθ=πでの一次転移、後者は一次転移の喪失と関係していることを指摘した。また、標準作用以外に固定点作用を用いた同様の計算を遂行し、スケーリングの性質を調べた。固定点作用は相関距離が格子間隔の数倍の領域でも格子効果が見られないという完全作用に近いものであり、トポロジカル項を含まない理論におけるトポロジカル感応率のスケーリングが検証されている。これを本研究においても適用した。その結果、CP(3)模型では、自由エネルギーや相関距離において、スケーリングが観測される結果を得た。この研究は現在進行中であり、標準作用の結果やdislocationの問題が著しいCP(1)模型の固定点作用の計算の結果との比較検討を行っている。
|