研究課題/領域番号 |
10640289
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 城西大学女子短期大学部 |
研究代表者 |
野澤 智 城西大学女子短期大学部, 教授 (00258914)
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研究分担者 |
伊藤 直紀 上智大学, 理工学部, 教授 (20103939)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 銀河団 / プラズマ / 熱制動輻射 / Suyaev-Zel'dovich効果 / 宇宙マイクロ波背景輻射 / Sunyaev-Zel'dovich効果 / 偏極率 |
研究概要 |
本研究では、銀河団中の高温プラズマにおける輻射過程として、次の2つのテーマについて詳しい研究を行った。 (1)銀河団におけるSunyaev-Zel'dovich効果 宇宙マイクロ波背景輻射(CMB)が銀河団中の電子ガスによって散乱されることにより、そのスペクトラムが歪められる。これがThermal Sunyaev-Zel'dovich(SZ)効果である。本研究では、SZ効果に対する相対論的効果を取り入れた解析的表式を導いた。平成10年度にはThermal SZ効果に対する相対論的効果を定量的に評価した。さらに、銀河団が固有運動をしている為に起こるKinematic SZ効果の相対論的解析式を導くことに成功した。平成11年度はさらに研究を推し進め、偏極したCMB光子の偏極率の精密計算をおこなった。特に電子の相対論的運動学を考慮した解析的表式を導くことに成功した。この結果は将来の偏極率の精密観測に重要な寄与を与えると考えられる。平成12年度はThermal SZ効果に対するフィッティング式を導出した。 (2)銀河団プラズマにおける熱制動輻射Gaunt因子 銀河団の内部から放出されるX線が観測されており、そのメカニズムとして高温状態のプラズマ中における電子-イオンによる熱的制動輻射および電子-電子による熱的制動輻射がある。本研究では、熱的制動輻射過程に対する相対論的効果を取り入れた精度の良い計算を行った。平成10年度は電子-イオンによる熱制動輻射率の相対論的精密計算を行った。また平成11年度はこの熱制動輻射率に対する解析的フィッティング式を導いた。さらに、平成12年度は電子-電子による熱的制動輻射率の計算を進めており、現在も進行中である。
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