研究課題/領域番号 |
10640330
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上田 和夫 東京大学, 物性研究所, 教授 (70114395)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 磁場誘起ギャップ / サインゴルドン場の理論 / 反対称交換相互作用 / 密度行列繰り込み群 / スピンギャップ / 電荷秩序 / 直交ダイマー / トリプレット励起 / スピン軌道結合系 / 臨界的性質 / ボゾン化法 / 直交ダイマー系 / 磁化プラトー / ストライプ構造 / 量子相転移 / t-J'模型 / ハイゼンベルグスピン鎖 / 近藤格子模型 / 秩序・無秩序転移 / 帯磁率 |
研究概要 |
Yb_4As_3は、小数キャリアーの近藤系として知られていた。しかし、その重い電子的な比熱の振舞いが、電荷秩序によって形成された一次元ハイゼンベルグスピン鎖によるのではないかという指摘がFulde達によってなされ、実際神木達はスピン励起がdesCloizeax-Pearsonモードになっていることを中性子散乱によって確認した。しかし、一つの疑問点が残っていた。一次元ハイゼンベルグスピン鎖のスピン励起であるdesCloizeax-Pearsonモードは、磁場中でも連続スペクトルを形成し比熱の磁場依存性はあまり強くないのに対し、実際に観測される比熱には小さな磁場でギャップが現れる。われわれは、Yb_4As_3の構造を解析することによって、交替するDzyaloshinskii-Moriya相互作用が存在することを指摘し有効ハミルトニアンを求めた。その低エネルギーの有効理論はサインゴルドン場の理論であるが、磁場依存性の全体、また温度依存性の全体を議論するには不十分で、現在密度行列繰り込み群を用いた解析を行なっている。 二次元でスピンギャップと磁化プラトーを示す直交ダイマーの系については、二個のトリプレット励起について調べ、一個のトリプレット励起よりも大きな分散を示すことを明らかにした。
|