研究課題/領域番号 |
10640367
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
|
研究機関 | 大阪大学 (1999) 京都工芸繊維大学 (1998) |
研究代表者 |
川村 光 大阪大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30153018)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | ボルテックス / 渦糸 / 高温超伝導体 / 相図 / スクリーニング / カイラルグラス / ボルテックスグラス / モンテカルロシミュレーション / 渦系 / 高温超伝導 |
研究概要 |
外部磁場中のランダムな第2種超伝導体では、超伝導体内部に進入した量子化磁束(ボルテックス)が空間的にランダムに分布した点状欠陥によってピン止めされ線形電気抵抗がゼロになった超伝導秩序相が存在するのではないかと考えられており、ボルテックスグラス相と呼ばれている。しかしながら、特に磁場の揺らぎに伴う有限のスクリーニング効果まで考慮した場合にはボルテックスグラス相は実は不安定になり、磁場中では線形抵抗が常に有限に残るのではないかという指摘もある。これは高温超伝導体の磁場中相図の問題に関わる基本的問題であるが、まだ解決していない。これまでの数値的研究は、ゲージグラスモデルと呼ばれる極度に簡単化されたモデルに基づいたものであった。しかし、ゲージグラスモデルは空間的に等方的なモデルで一様外部磁場に伴う空間的異方性が取り入れられておらず、またランダムネスの起源も実際とは異なるタイプに設定されいるなど、いくつかの点で不満足なものである。本研究では、上記の点を改良した新しい統計モデルに基づいた大規模モンテカルロシミュレーションを行うことによって、ボルテックスグラス相の安定性の問題を調べた。その結果、スクリーニング効果が無視できる極限では安定に存在したボルテックスグラス相が有限のスクリーニング効果のため最終的には不安定になるとの結論を得た。
|