研究課題/領域番号 |
10640370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
星野 公三 広島大, 総合科学部, 教授 (30134951)
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研究分担者 |
下條 冬樹 広島大学, 総合科学部, 助手 (60253027)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 第一原理分子動力学シミュレーション / 液体セレン / 半導体・金属転移 / 鎖構造 / カルコゲン八員環分子 / 光誘起構造変化 / 液体アルカリ-Te混合系 / 電子状態 |
研究概要 |
本年度は主として次の3つの研究プロジェクトを遂行し、いずれも研究成果を上げ、国際学会で発表するとともに国際的学術雑誌に論文を発表した。 流体セレンの半導体・念属転移の機構の解明 液体Seは三重点近傍では約10万個の原子を含む長い鎖から成る半導体であるが、温度・圧力の上昇とともに鎖が短くなり、超臨界領域では金属的になることが実験的に知られている。この半導体・金属転移の微視的機構を解明するため、第一原理分子動力学シミュレーションにより構造と電子状態の温度依存性を調べた。本研究により、温度上昇による鎖のダイナミクスと鎖間相互作用により鎖の切断が起きること、フェルミ準位近傍のエネルギーを持つ状態は鎖の端にのみ波動関数の大きな振幅を持つこと、したがって、鎖が短くなり鎖の数が増加すると鎖の端が増加するため、鎖の端に波動関数の大きな振幅を持つ状態がフェルミ準位近傍に増加して、エネルギーギャップを埋めるために金属化することを明らかにした。 カルコゲン八員環分子の光誘起構造変化の研究 三重点近傍の液体イオウはS_8分子から成るが、レーザーを照射すると重合転移温度以下でも重合が起こることが実験的に知られている。本研究では、第一原理分子動力学シミュレーションを用いて、電子励起により八員環が開裂して鎖になることを示し、レーザー照射の実験において同様のボンド開裂が起こる可能性を明らかにした。 液体アルカリ-Te混合系の構造と電子状態の研究 液体アルカリ-Te混合系の構造と電子状態を第一原理分子動力学シミュレーションにより調べ、アルカリ添加による金属・半導体転移の機構を解明した。添加されたアルカリからTeに電荷移動が起こり、アルカリイオンがTe鎖間に位置してTe鎖の接近を妨げることによりTe鎖の安定化が起こり、Seと同様な半導体になることを明らかにした。
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