研究課題/領域番号 |
10640410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
佐々木 宏 高知大学, 理学部, 教授 (80036566)
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研究分担者 |
中村 亨 高知大学, 理学部, 助手 (90243815)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 電極アンテナ / 海底電場 / ボールアンテナ |
研究概要 |
本計画は、「10Hzから10kHzまでの帯域で高感度を持つ電極タイプの深海底用電波アンテナシステムの開発と深海底のELF帯電波環境の情報を得ること。」を研究目的として平成10年度より3年計画で実施した。今回開発した電極タイプのアンテナは、その帯域を10Hz以上10kHz(ELF帯)までに置き、DC帯域では問題となった海水と極板との化学反応によるドリフト(最小でも3μV/day)を回避するシステムを考案し、実用化し、最小検出感度0.1μV/mを達成した。研究期間内での観測において、「1000m級の海底でのCOSEISMICな電磁信号の検出を目指す」としたが、浮上装置の電池の液漏れに起因する超音波送受信回路の故障により、50m水深(ロープによる海底装置の引き上げ限界)までのデータ取得とその解析になってしまった。しかし、沿岸部から約6kmでの測定から、千m以深での測定の可能性について推定できる結果を得た。以下に、得られた結果をまとめる。 1.ステンレス板を用いた深海底用極板アンテナの開発に成功した。(極板と海底ケーブルとの繋ぎ、利得10万倍増幅器系(帯域10〜10kHz))。しかし、長期間観測用の記録系の開発は予算の関係もあり今回は見送った。 2.海洋科学技術センター委託研究(研究課題「室戸沖南海トラフ域における海底変動と生物物質循環システムに関する基礎調査」)の観測航海にあわせてより深海での予備観測を実施した。900m水深で開発した電極アンテナシステムが故障なく稼動する事を確かめた。 3.20m水深での結果から、海水を含まない岩石層内部で、対象とする信号の振幅が100mV以上であれば、今回開発したシステムで観測が可能な事を示した。50m水深のデータからは、大気中の信号振幅が1V以上なかったので、同様の可能性を示せなかった。しかし、FWT法による信号処理の見通しを付ける事が出来た。
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