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アミノ酸誘起による炭酸カルシウム相変態現象の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10640466
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 岩石・鉱物・鉱床学
研究機関山口大学

研究代表者

甲斐 綾子  山口大学, 工学部, 講師 (50253167)

研究分担者 甲斐 綾子  山口大学, 工学部, 講師 (50253167)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード相転移 / カルサイト / バテライト / アラゴナイト / アミノ酸 / 転移温度 / 分子軌道法 / エンタルピー / 転移エンタルピー / 炭酸カルシウム
研究概要

1.結晶成長及び結晶性評価
成長温度が室温、50℃ともにアミノ酸は炭酸カルシウムに取り込まれることがわかった。特に非荷電極性及び酸性アミノ酸は高濃度に分配され、室温ではバテライト、高温ではアラゴナイトの成長を促進した。また、バテライト及びアラゴナイト比率は結晶中のアミノ酸濃度とともに上昇することがわかった。一方、非極性及び塩基性アミノ酸では,低濃度領域ではカルサイトだけが形成されてたが,高濃度ではバテライトが形成されることがわかった.これらのX線回折ピークは粉末パターンと一致し,優位に成長した面は確認されなかった.
2.相転移に伴う熱パラメーター
示差走査熱量測定で、450℃付近にバテライトからカルサイト、410℃付近にアラゴナイトからカルサイトへの相転移に伴う発熱ピークが検出された。これらの相転移温度は、含まれているアミノ酸の温度によって異なっており、無添加試料の相転移温度よりも高く、アミノ酸の融点(分解温度)との相関が認められた。
3.炭酸カルシウムとアミノ酸の結合モデル
MOPAC/PM3法及びZINDO法を用いた,アミノ酸とカルシウムの分子軌道および静電ポテンシャルの理論計算結果から,非極性,非荷電極性,酸性アミノ酸の場合、アミノ基の窒素イオンと炭酸カルシウム結晶表面の炭酸イオンの酵素との間に共有結合をする可能性が導かれた。
3.まとめ
アミノ酸分子は、炭酸カルシウムと比較的安定な結合を形成して、本来は熱的に不安定なバテライトまたはアラゴナイト構造を安定化し、結晶形成後は、取り込まれたアミノ酸が分解することにより本来の熱的安定相であるカルサイトへ相転移すると考えられる。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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