研究課題/領域番号 |
10640470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
鈴木 敏弘 学習院大学, 理学部, 助手 (40235974)
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研究分担者 |
中村 栄三 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (80201672)
赤荻 正樹 学習院大学, 理学部, 教授 (30126560)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 元素分配 / 超高圧 / ガーネット / ケイ酸塩メルト / メジャーライト / ケイ酸塩ペロブスカイト |
研究概要 |
6-8アルチアンビル型超高圧発生装置を用いて、天然の玄武岩、Cr-ダイオプサイド、及び天然の岩石を混合して地球のマントルとほぼ同じ組成にした混合物の超高圧食塊実験を行い、高圧鉱物とマグマ間の元素分配係数の測定を行った。主成分元素の分析は電子線マイクロアナライザーを用いて行い、微量元素については二次イオン質量分析計を用いて分析した。上記の物質の超高圧力下における融解実験から、メジャーライト、ガーネット、単射輝石、Mg-ペロブスカイト、及びCa-ペロブスカイトとマグマ間の元素分配係数を測定した。マントル組成物質を用いた実験で、15GPaにおいて分配係数と実験の保持時間の関係を調べた結果、微量元素まで含めて鉱物とマグマが平衡状態に達するためには、保持時間として少なくとも一時間必要であることが明らかになった。 測定された高圧鉱物とマグマ間の元素分配係数を比較すると、多くの鉱物で元素のイオン半径が90pm以上になると分配係数が急激に減少しており、これらの大きな元素はマグマ中の濃集する傾向が明らかになった。ただし、Ca-ペロブスカイトの場合には、イオン半径で40〜60pm及び80〜110pmの範囲では分配係数が大きく、鉱物中の濃集する傾向を示していたが、60〜80pmの元素はマグマに濃集する傾向を示した。また、分配係数の圧力による変化を測定したところ、Naの分配係数が圧力の上昇とともに増加することが明らかになった。これは、鉱物中でのイオンの置換によっても説明できるが、Naのイオン半径で高圧下では相対的に小さくなるために、Naが鉱物中に入りやすくなったためとも考えられる。
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