研究課題/領域番号 |
10640480
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤村 勇一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90004473)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 量子制御 / 化学反応 / 異性化 / 反応ダイナミクス / 多自由度 / HCN / コヒーレントコントロール / 最適制御 / シアン化水素 / コヒーレント コントロール / レーザー制御 |
研究概要 |
一般に、これまで提唱されている反応制御法は一次元系の反応にはよく適用されるが多くの化学的に興味のある多自由度系には適用困難である。そこで、我々が以前開発した局所最適量子制御をもとに、多自由度系に適用できる量子制御理論を構築した。そのポイントは反応系を古典力学系の粒子とみなすことにある。すなわち、多くの反応系は、多次元ポテンシャル面を代表点とよばれる古典粒子(その質量が換算質量である)が運動して、反応系から生成系に遷移していくものととらえる。この粒子の軌跡をハミルトンの運動方程式を解いて評価する。標的を反応生成領域にとり、評価関数を導入して、変分法により、局所最適レーザー場の表式を得る。これにより、制御電場の振幅は反応系の線形運動量のみに比例し位置には依存しないように表せる。我々の局所最適化法では、制御パラメーターは運動エネルギー項となる。すなわち、反応の代表点がポテンシャル障壁を越えるためには運動エネルギーを大きくし、障壁を越えたなら運動エネルギーを小さくするようにして反応ポテンシャル面上の伐表点の運動を制御することができる。このような、反応の直感的描像を描くことにより、多次元自由度を扱うことができる。 反応系が量子系である場合にも取り扱えるようにするために、線形運動量を量子力学平均値で置き換える。この方法をHCNの異性化に適用し制御電場を設計することができた。得られた最適電場は2つの平面偏光パルスである。更に、その異性化反応路を解析した。
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