研究課題/領域番号 |
10640487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小嶋 政信 信州大学, 農学部, 助教授 (20153538)
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研究分担者 |
竹矢 晴彦 コスモ総合研究所, 研究員
栗山 恭直 北里大学, 理学部, 講師 (50225273)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ゼオライトナノ細孔 / 吸着 / 芳香族アルケン / アゾベンゼン / シスートランス光異性化反応 / 光酸素酸化反応 / 静電的相互作用 / 金属カチオンの効果 / ゼオライト / シスートランス光異性化 / スチルベン / 濃度効果 / 自由体積 / 金属イオン / 超分子 / 4-メトキシスチレン / 吸着水の効果 / 金属イオンの効果 / シス_トランス異性化 / シス-トランス異性化 / 光誘起電子移動反応 / 電荷移動吸収スピクトル / 二量化反応 / イオンラジカル |
研究概要 |
ゼオライト細孔内に吸着系されたゲスト分子の分光学的挙動及び光化学反応挙動を解明することを目的として、(1)ゼオライト細孔内に包接されたゲスト分子に及ぼすBronsted酸点やLewis酸点強度の分光学的評価、(2)Bronsted酸点やLewis酸点により引き起こされる芳香族アルケンの暗反応、(3)ゼオライト細孔内におけるスチルベン及びアゾベンゼンのシスートランス光異性化反応に及ぼすアルカリ金属カチオンの効果、(4)ゼオライト細孔内における芳香族アルケンの光酸素酸化反応に及ぼすアルカリ金属カチオンの効果について研究した。その結果、以下に示すような意義ある知見が見出された。 (1)プローブとしてゼオライト細孔内に包接された2-キノロンの分光学的挙動から、細孔内酸点強度についてより精密に評価することが可能になった。 (2)プロトン置換型ゼオライトに、電子豊富な芳香族アルケンを包接すると、Bronsted酸点やLewis酸点の作用により暗反応が非常に進行し易いことがわかった。芳香族アルケンの光化学反応容器としては、アルカリ金属カチオン置換型ゼオライトがより適していることがわかった。 (3)吸着水の作用により、暗反応が促進され易いことがわかった。 (4)細孔内金属カチオンとゲスト分子との静電的相互作用により、スチレンの光二量化反応やスチルベンの分子内付加環化反応が抑制されることがわかった。その結果、細孔内では直接光酸素酸化反応がより効率よく進行することがわかった (5)細孔内における光化学反応挙動は、ゲスト分子に対する金属カチオンの相互作用部位により支配されることがわかった。 これらの結果は・ゼオライトナノ細孔の特性を利用すれば、芳香族分子の光化学反応挙動を制御できる可能性が高いことを明瞭に示している。
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