研究課題/領域番号 |
10640504
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
見附 孝一郎 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (50190682)
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研究分担者 |
岩崎 光太 日本芸術振興会, 特別研究員
小野 正樹 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 非常勤研究員
水谷 雅一 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (90311191)
彦坂 泰正 日本芸術振興会, 特別研究員
猿倉 信彦 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40260202)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 放射光 / 真空紫外光解離 / 前期解離 / 自動イオン化 / レーザー誘起蛍光分光 / レーザー多光子イオン化 / 回転分布 / ポンププローブ分光 / ポンプ プローブ分光 / イオン解離 / ポンプ プローブ法 |
研究概要 |
1.気相N_2O分子を真空紫外放射光でイオン化し、生成したN_2^+(X^2Σ_g^+, v"=0)の回転分布を、X→B遷移を利用したレーザー誘起蛍光(LIF)法で測定した。理論強度分布でシミュレーションした結果、N_2^+の回転温度が220Kと求められた。従って、N_2O^+(B^2II)が前期解離する際に、回転温度が冷却されたことがわかる。"impulsive model"に基づいて、N_2^+の回転エネルギー変化をN_2O^+(B^2II)の屈曲角∠NNO=θの関数として計算した。この理論では結合開裂が瞬間的に起こることを仮定している。解析の結果、θ=130度以上でN_2O^+(B^2II)が解離すると結論された。 2.中性解離断片を対象とし、LIF法を用いてCH^3CNから生成するCN(X^2Σ^+, v"=0)ラジカルを検出した。CN(B^2Σ^+→X^2Σ^+)発光の信号検出に成功し、光子エネルギー13.6-18.6eVの範囲で、蛍光強度の放射光波長依存性を求めた。蛍光信号の敷居値15.4eVから、CN(X^2Σ^+)ラジカルはCH_3CNの解離性イオン化の結果生ずるものと結論された。CN(X^2Σ^+)の生成断面積は0.1-0.5Mbと見積もられた。 3.硫化カルボニル(OCS)の放射光励起で生成する解離種の発光分光を行い、蛍光分散スペクトルおよび蛍光励起スペクトルを測定した。励起光の光子エネルギーを15-30eV、蛍光波長を340-700mmの範囲で変化させた。新規集光系を開発し、発光断面積10^<-3>Mb以下の極微弱光まで観測することが可能となった。蛍光分散スペクトルにはOCS^+(A^2II_Ω-X^2II_Ω),CO^+(A^2II-X^2Σ^+),CO(d^3Δ-a^3II)の発光バンドシステムが現れた。さらに、S原子のS^*(nd^3D^0→4p^3P^e)発光が観測されたことから、光励起でリュドベリ型のOCS解離性状態が効率よく生成されるものと推測された。
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