研究課題/領域番号 |
10640513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
黒田 重靖 富山大学, 工学部, 教授 (40089800)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 直交型芳香族化合物 / アルドール反応 / 伸長反応 / 1,4-ジアセチルアントラセン / 9、10-ジアセチルベンゼン / 1,5-ジアセチルナフタレン / X線構造解析 / エグリントンのカップリング反応 / 9,10-ジアセチルベンゼン / 1、4ージアセチルアントラセン / 9、10ージアセチルベンゼン / 1、4-ジアセチルアントラセン / 9、10-ジホルミルアントラセン |
研究概要 |
研究実績の概要 本研究の目的物である新規なπ電子系直交型の化合物(1a〜c)の合成について10年度、から12年度にかけて3種の直交型キノン化合物の合成とそれらのイオン種の合成及びその性質について明らかにしたので報告する。 (1a〜c)は中心の芳香環と外周の共役系から成り立っており、当初の計画に従って直交する中心部分の芳香環を3種類、アントラセン、ベンゼン、ナフタレンとそれに繋がる外周の共役系の合成を行った。一般的合成法を述べる。あ)出発原料として芳香環のジアセチル体:9、10-ジアセチルアントラセン(2a)、1,4-ジアセチルベンゼン(2b)、及び1,5-ジアセチルナフタレン(2c)を用いた。この原料と1-エチニル-2-ホルミルシクロヘキセン(3)とのアルドール反応により縮合体(4a〜c)を得た。次に銅触媒によるエグリントンの還元的カップリング反応により共役系の繋がった(1a〜c)を42〜54%の収率でそれぞれ合成に成功した。これら(1a〜c)の構造は各種スペクトル測定結果より決定した。更に(1a〜c)の単結晶の作成に成功したのでX線構造解析によってそれぞれの構造を確認した。X線構造解析の結果から(1a)はベンゼンの周辺の共役系とのなす角が約83゜、90°と殆ど直交に近く、(1b)では37.6゜、(1c)ではやはり90°で直交していることが明らかとなった。も多キノン系であることから、強酸中でプロトン化によるジカチオン体(5a〜c)の生成、及びサイクリックボルタメトリー法によるジアニオン体(6a〜c)の生成を確認した。ジカチオン体では(5a,c)は周辺共役と芳香環が全く共役していないこと、(5b)ではベンゼン環との共役もある程度あることが分かった。
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