研究課題/領域番号 |
10640529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
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研究分担者 |
南条 真佐人 学習院大学, 理学部, 助手 (50302352)
横山 保夫 学習院大学, 理学部, 助手 (40265575)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ビスゲルミル化 / ジゲルミル白金錯体 / 還元的脱離 / T型中間体 / ゲルマニウム-ゲルマニウム結合 / アセチレン類 / ジゲルマン / 白金錯体 / 挿入反応 / ゲルマニウム-白金結合 / X線結晶構造解析 / ねじれ構造 / 酸化的付加 |
研究概要 |
アセチレン類とジゲルマンおよび環状オリゴゲルマンのゲルマニウム-ゲルマニウムσ結晶への挿入反応を遷移金属錯体を用いて研究した。1)最も単純なゲルマニウム-ゲルマニウム結合を持つヘキサメチルジゲルマンへのアセチレン類への挿入反応が0価の白金錯体を用いることにより、温和な条件で、良収率で進行すること。一方、高歪み環状オリゴゲルマンでは2価のパラジウム錯体を用いると反応が良好に進むことを初めて見いだした。2)触媒サイクルの鍵中間体であるジゲルミル(第3級ホスフィン)白金錯体(II)とゲルミル(ゲルミルビニル)白金錯体(II)を合成、あるいは単離し、X-線結晶構造解析から前者はゆがんだ平面構造を有すること、後者はほぼ平面構造を有することを明確にし、それぞれの物性と反応性について研究した。3)ジゲルミル(第3級ホスフィン)白金錯体(II)の熱反応およびゲルミル(ゲルミルビニル)白金錯体(II)において還元的脱離によりジゲルマンを主生成物として、また少量のモノゲルマンも同時に生じることがわかった。またホスフィンの添加により反応速度が阻害されるが、生成物はジゲルマンのみになることを見いだした。また、いずれの還元的脱離反応もホスフィンの会合した5配位中間体より、むしろホスフィン配位子が脱離したT型中間体を経由して反応が進むことを明確にした。この際生じる白金錯体(0)もジフェニルアセチレンで捕捉することに成功した。 これら一連の研究を通して、白金錯体触媒下のみならず、パラジウム錯体でもビスゲルミル化の触媒サイクルがほぼ解明出来た。
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