研究課題/領域番号 |
10640552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
野宮 健司 神奈川大学, 理学部, 教授 (80119354)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 修飾ヘテロポリ酸塩 / Dawson型 / Keggin型 / バナジウム(V)置換体 / 有機金属種担持ポリ酸塩 / チタン(IV)置換体 / トルエン酸化 / 触媒作用 / 修飾へテロポリ酸塩 / タングストポリ酸塩 / Cp^*RH^<2+> 基 / ベンゼン酸化 / 触媒前駆体 / 金属置換 / ニオブ(V) / チタン(IV) / バナジウム(V) / タングステン(VI) |
研究概要 |
平成12年度の交付申請書に従って研究を行い、以下のような新しい知見・成果を得た。 1.バナジウム(V)八面体三個が稜共有したV_3表面を含むKeggin型タングストポリ酸塩を担体として、カチオン性有機金属種Cp^*Rh^<2+>基がV_3表面に担持された新しい化合物の合成を行った。この化合物の相手カチオンにはBu_4N基は含まれておらず、代わりに[Cp^*Rh(DMSO)_3]^<2+>が含まれていた。 2.Keggin型タングストポリ酸塩のチタン(IV)の位置選択的な三置換体と二置換体のカリウム塩を合成した。二つの結晶構造をX線解析で決め、超遠心沈降平衡法による水溶液中の分子量測定を行った。三置換体は二つのα-Keggin型unitが三本のTi-O-Ti結合で結ばれた二量体構造を取っていた。溶液中の分子量測定も二量体の分子量を示した。一方、二置換体は固体状態では二つのα-Keggin型unitが二本のTi-O-Ti結合で結ばれた二量体構造であるが、中性付近の水溶液中では単量体の分子量を示した。二置換体は二つのTi(IV)八面体が頂点共有した新しい化合物である。 3.ニオブ(V)三置換およびバナジウム(V)三置換Dawson型タングストポリ酸塩を担体としてカチオン性有機金属種(cod)Pt^<2+>基およびCp^*Rh^<2+>基をそれぞれ担持した化合物の合成を行った。同じ有機金属種に対するポリ酸塩担体(NbとV)の効果の違いを明らかにした。 4.Keggin型およびDawson型の位置選択的なバナジウム(V)置換体を触媒前駆体に用い、30%過酸化水素存在下でのトルエンおよびニトロベンゼンの酸化反応を調べた。反応生成物のGC/MSスペクトルパターンからポリ酸塩による反応がイオン的な機構で進行するグループとラジカル的な機構で進行するグループに分類できた。ベンゼン酸化の機構に対する新しい知見が得られた。
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