研究課題/領域番号 |
10640581
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
関根 勉 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20154651)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 超微粒子 / 光音響法 / テクネチウムコロイド / 光相互作用断面積 / 衝突擬集モデル / 衝突凝集モデル / 金コロイド / ポリスチレン微粒子 / テクネチウム コロイド |
研究概要 |
本研究では、レーザー光音響法の超微粒子生成・成長過程観察への適用をめざし、溶液中のコロイド粒子から得られる光音響シグナル強度の特性について一般的な記述をすることに成功した。その特徴を以下にまとめる。 (1)コロイド粒子から発せられる音響強度は、1粒子あたりの光吸収断面積に比例し、溶液中の数密度を乗ずることによってその濃度に対する情報が得られる。これを一般式として定量的に表すことができた。 (2)光音響法は、ナノメートル程度からミクロンに至る幅広い粒径範囲に対して適用可能である。すなわちそのダイナミックレンジが広い。 (3)光音響シグナル強度の測定によって、未知の微粒子物質の光吸収断面積を求めることができ、微粒子が溶液中に懸濁した状態においても適用できる。 (4)コロイド粒子による光散乱に基づく音響シグナルを、光吸収に基づく音響シグナルと区別しながら同時に計測することに成功した。両シグナル強度の定量化により、光散乱および光吸収断面積の計算を裏付けることができ、物質の光学定数を決定するにあたってより信頼性が増した。 本研究のもう一つの特微である放射性元素テクネチウムを用いた実験では、はじめてそのコロイドの存在を明らかにし、さらに溶液中における粒子成長の様子を光音響法によって示すことができた。また、この時のコロイド粒子の成長機構に関して、新たに微粒子の衝突・凝集モデルを確立し、テクネチウムコロイドの成長を定量的に説明することに成功した。
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