研究課題/領域番号 |
10640613
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加納 隆至 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (40045050)
|
研究分担者 |
古市 剛史 明治学院大学, 一般教育部, 教授 (20212194)
五百部 裕 椙山女学園大学, 人間関係学部, 助教授 (20252413)
小川 秀司 中京大学, 教養部, 助教授 (80293976)
SPRAGUE Davi (SPRAGUE David S. / SPRAGUE David S) 農業環境技術研究所, 生態管理部, 主任研究員 (90282285)
橋本 千絵 京都大学, 霊長類研究所, COE非常勤研究員
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | チンパンジー / ボノボ / 分布域 / 生息環境 / 種内変異 / 生息地利用 / ランドサット画像 / 植生 / ワンバ / カリンズ / ルクワ / ウガラ |
研究概要 |
ランドサット画像の分析による植生の分類については、実際の植生調査と併用することによって、チンパンジーやボノボの植生利用にとって重要な一次林、二次林、湿地林などの分類が容易にできることがわかった。また、これらの比較情報にもとづいて、遊動域のうち植生調査でカバーしきれない部分の植生を推定することができ、チンパンジーやボノボのような遊動域の大きな種の生息地利用を考えるのには有効な手段であることが明らかになった。さらに、ネスト・カウントによるチンパンジーやボノボの生息数調査の方法を改良し、従来よりも短期間の調査でチンパンジーの密度や植生利用の季節変化を調べられる方法を開発した。ウガンダ・カリンズ森林やタンザニア・ウガラ丘陵とルクワ地区、コンゴ民主共和国・ワンバ地区とイロンゴ地区でのネスト・カウントによる生息密度調査、植生調査、ランドサット画像の分析による研究の結果としては、チンパンジーは植生のタイプによって生息密度が異なること、季節によって利用場所が変化することが明らかになった。また、チンパンジーやボノボでは複数の植生タイプにまたがる遊動域を持つことによって、高い個体密度を維持できることが示唆された。今後さらに、各調査地から得られた結果を総合的に分析することにより、チンパンジーとボノボの生息地利用を決める共通要因を調べ、生息植生における種内変異、種間変異についての考察を行いたい。また、今回の研究では、実際に現地調査が行われている地域のみを対象としてランドサット画像の分析を行ってきたが、ここで得られた知見を応用することにより、より広い地域のチンパンジーやボノボの生息予測を行うことができるようになった。
|