研究課題/領域番号 |
10640623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
奥山 英登志 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (90125295)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Spirodela / Purple acid phosphatase / GPIアンカー / 細胞壁 / ゼニゴケ / 乾燥関連タンパク質 / 分泌タンパク質 / アポプラスト / 復活草 / ウキクサ / cell wall / GPIアンカータンパク質 / シグナル伝達 / ホスファターゼ / 皮層細胞 |
研究概要 |
植物におけるGPIアンカータンパク質の生理的役割は、植物細胞が細胞壁を持つことから、動物とは大きく異なると予想される。しかし、その研究は、1996年の筆者らによるヒメウキクサSpirodela oligorrhizaのGPIアンカーホスファターゼの研究で始まったばかりである。植物で見出されたGPIアンカータンパク質の事例は現在まで10に満たないが、動物や酵母のGPIアンカータンパク質は異なる特徴がうかがわれる。本研究は、植物におけるGPIアンカータンパク質の特徴の1つである細胞壁局在性をより詳細に明らかにし、その分子機構の解明を目的に行なわれた。 3年間の研究により次のことが明らかとなった。 1)ヒメウキクサのGPIアンカーPAPのcDNAをcDNAライブラリーのスクリーニングと5′-RACEの組合せによりクローニングし、PAPの予想一次構造を決定した。ORFは455個のアミノ酸をコードし、N末端には15アミノ酸からなるシグナル配列をもっていた。C末端には約10個の疎水性アミノ酸からなるC末端シグナルと考えられる配列が認められた。また、GPIアンカー結合サイトはAla-439と予想した。 2)ヒメウキクサのGPIアンカーPAPの組織、細胞内分布を生化学的手法により調べたところ、植物体がもつホスファターゼ活性の約10%は細胞壁に結合して存在し、その一部はセルラーゼ処理により溶出されることがわかった。他方組織内のPAPの局在性を抗GPIアンカーPAPにより調べたところ、ほとんどのシグナルは皮層の最外層の細胞に認められた。 3)本研究によりコケ(ゼニゴケ)植物47kDaの分泌タンパク質がGPIアンカータンパク質であることがわかった。
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