研究課題/領域番号 |
10640643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 秋田県立大学 (1999-2000) 秋田県立農業短期大学 (1998) |
研究代表者 |
井上 正保 秋田県立大学, 附属生物工学研究所, 教授 (90176446)
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研究分担者 |
宮城 布明 秋田県立大学, 附属生物工学研究所, 流動研究員
上田 健治 秋田県立大学, 附属生物工学研究所, 助手 (80279504)
小野 道之 秋田県立大学, 附属生物工学研究所, 助教授 (50201405)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 核マトリックス / 内部核マトリックス / モノクローン抗体 / PDI / pes / 核小体 / ポリクローン抗体 / 核移行シグナル / 小胞体 / Protein Disulfide Isomerase |
研究概要 |
高等植物における核マトリックスの構造と機能を研究するため、ニンジン核マトリックスに対するモノクローン抗体(mAb)ライブラリーを作成した。本研究では、これらのmAbsのうち核内部を認識する2種のmAbsを用いてクローニングした3種の遺伝子について解析した。1)66b遺伝子は全長1,467bpで418アミノ酸残基をコードしており、データーベース検索では高い相同性を示す結果は得られず、新規の核マトリックスタンパク質であった。このタンパク質で作った抗血清はニンジン、タバコ、イネの培養細胞の核に反応を示したが、Hela細胞核には反応が認められなかった。これらの結果から66bタンパク質は植物に普遍的に存在する内部核マトリックスであることが示唆された。2)クローン50は長さ2,060bpで581アミノ酸残基からなる分子量64.4KDaのタンパク質をコードしていた。データーベース検索で動・植物からクローン化されているPDIと30〜40%の相同性があった。しかしシロイヌナズナのゲイム解析で通常のPDIとは異なるアミノ酸配列が明らかにされ、50タンパク質と65%の相同性が見出された。さらに50タンパク質は仔牛由来のPDIと同程度の酵素活性が認められたことから、タンパク質は新しいタイプのPDIと考えられ、核にも存在していることが明らかになった。3)クローン85は全長2,203bpで602アミノ酸残基からなる分子量69.4KDaのタンパク質をコードしていた。データベース検索からゼブラフィッシュのpes遺伝子とアミノ酸配列で40%の相同性があり、植物では相同な分子は見出されていないが、イネなどのESTとシロイヌナズナのゲイム解析で相同性の高い配列が認められる。従ってこの85タンパク質は動・植物に普遍的に存在していると思われる。抗体染色では核小体のみに検出され、核小体を構成するタンパク質であることが示唆された。
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