研究課題/領域番号 |
10640679
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
高田 啓介 信州大学, 理学部, 助教授 (90197096)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Pungitius / genetic differentiation / mtDNA / RFLP / introgression / mt DNA / トミヨ属 / アロザイム / 極東 |
研究概要 |
平成10年度に作成されたトミヨ属のmtDNAプローブを用いて、極東ロシアおよび日本列島産トミヨ属魚類のmtDNA-RFLP解析を行った。 この解析によりトミヨ属魚類のmtDNAハプロタイプは、エゾトミヨと他のトミヨ属間で大きく分化していることが明らかになった。しかし、アロザイム解析で検出された淡水型、雄物、および汽水型の3遺伝集団間のmtDNAハプロタイプの分化程度は、エゾトミヨとこれらの集団間の分化程度と比較して著しく小さかった。 さらに、この解析の結果、エゾトミヨは固有のmtDNAハプロタイプを持つ個体群と、同所的に生息する淡水型と同じ、あるいは、極めて類似したハプロタイプを持つ個体群の2つのグループが存在することを発見した。この新たに見出された事実から、過去にエゾトミヨと淡水型の間で種間交雑が生じ、母系遺伝をするmtDNAが淡水型からエゾトミヨへ移入したことをつきとめた。こうした種間交雑にともなうmtDNAの移入は、mtDNAハプロタイプの系統解析から、過去に複数回、独立に生じていたことが明らかになった。
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