研究課題/領域番号 |
10650026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小原 幸三 鹿児島大学, 工学部, 教授 (10094129)
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研究分担者 |
石田 尚治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (10041237)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 電子分光法 / 角度分解 / 表面 / 電子状態 / 透過電子 / 磁場 / 電子分光 / 酸化物 |
研究概要 |
磁場による電子の運動量変化を用いて、円筒状試料の内側表面の電子状態を電子の透過確率の角度依存性より明らかにする解析法について研究した。本解析法は、磁場中での表面電子状態を明らかにする数少ない方法であると同時に、圧力の比較的高い実用的な結晶成長法における表面電子状態のモニタリング法として有効である。以下に本研究で得られた成果を示す。 1、真空中のNi電極表面酸化物の電子状態を明らかにし、窒素ガスによる表面電子状態の修飾過程を10^<-7>Torrから10^<-3>Torrの範囲で測定し、窒素原子の結晶表面上の吸着位置を明らかにした。これにより本解析法が実用的圧力範囲で有効であることを示した。 2、Ti電極表面酸化物の酸化過程における電子状態変化を本解析法で測定し、吸着酸素の結合状態の経時変化を明らかにした。表面酸化物中の局在状態への電子捕獲による電流雑音を解析し、内部の電子状態に関連する欠陥の分布を明らかにした。平面型試料に対しても本方法が用いることができることを明らかにした。 3、表面電子状態は、表面の欠陥にトラップされた電子により強く影響され、ある程度トラップされることが表面の電子状態を見やすくすることを明らかにした。この結果は、表面電子修飾用の電子源と分析用の電子源が必要であることを示した。 4、磁性材料の薄膜生成過程における基板表面に平行な運動量の効果を明らかにし、付着確率の原子質量および運動量依存性を測定した。 これらの結果より、今後、1粒子ではなく、表面の多体効果を意識した装置設計が必要であること
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