研究課題/領域番号 |
10650043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
柳 久雄 神戸大学, 工学部, 助手 (00220179)
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研究分担者 |
林 真至 神戸大学, 工学部, 教授 (50107348)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 金微粒子 / ローダミン色素 / シリカノチタニア / ゾル・ゲル法 / 薄膜レーザー / 発光特性 / 原子間力顕微鏡 / 微細パターニング / 金微子 / シリカ / チタニア / 原始間力顕微鏡 |
研究概要 |
固体色素レーザー薄膜の創製を目的として、金微粒子をドープした色素分散シリカ/チタニア(SiO_2/TiO_2)薄膜を作製し、その光物性を明らかにするとともに、AFM支援局所還元法による膜中ヘの金微粒子の選択的ナノ形成技術を確立し、ガラス薄膜の蛍光パターニングヘの応用を行った。 1.ローダミン色素(RB)を分散したSiO_2/TiO_2薄膜前駆体ゾル溶液に塩化金酸を溶解し、これをガラス基板上にディップコートすることにより、Au(III)イオンをドープしたAu/RB-SiO_2/TiO_2薄膜を作製した。この膜に紫外光照射を行うことにより膜中に粒径が5-10nmの金微粒子を析出させた。本研究費で購入した蛍光顕微鏡を用いて光学像を観察した結果、金微粒子の表面プラズモン共鳴吸収による紫色の呈色が確認された。 2.金属コートした導電性カンチレバーを装着した原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、導電性ガラス基板上にコートしたAu(III)イオンドープSiO_2/TiO_2薄膜の電気化学的局所還元を行うことにより、SiO_2/TiO_2薄膜中へ単一の金微粒子の析出をナノスケールでコントロールすることに成功した。薄膜表面にカンチレバーをアプローチし、試料-カンチレバー間の距離、および印加バイアス電位を変化させることにより、粒径を制御した個々の金ナノ粒子をガラス薄膜の任意の位置に形成できることを明らかにした。 3.Au(III)イオンとローダミン色素を複合ドープしたSiO_2/TiO_2薄膜(Au/RB-SiO_2/TiO_2)を作製し、フォトマスクを通した紫外光照射およびAFM支援局所還元により金微粒子をパターン形成することにより、ガラス膜中へ蛍光パターニングを形成できることを見い出した。これは、Au/RB-SiO_2/TiO_2薄膜中で、Au(III)イオンによってクウェンチされていたローダミン分子の励起状態が、金微粒子の還元析出にともない再活性化され発光が可能となるために起こることが明かとなった。 このように、光機能性有機分子のドーピングや金属微粒子の選択的形成により、ガラス薄膜中こ光学的に変調した構造を微細パターニングする技術は、今後、新しいオプトエレクトロニクスデバイス開発にとって応用が期待される。
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