研究課題/領域番号 |
10650058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 青森大学 |
研究代表者 |
塚田 紀昭 青森大学, 工学部, 教授 (20275514)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 量子効果デバイス / 結合量子構造 / コヒーレント・トンネル振動 / ボーズ・アインシュタイン凝縮 / レーザラマン結合 / 原子間相互作用 / グロス・ピタエフスキー方程式 / 原子レーザ / ボーズ・アインシュタイン擬縮 / レーザ制御 / レーザパルス列 / 波束の位相 / 波束の局在 |
研究概要 |
半導体量子構造をはじめレーザ冷却原子及びボーズ・アインシュタイン凝縮系など種々の結合量子構造における量子(原子、電子)波のコヒーレント・ダイナミックスを解析し、そのダイナミックスをレーザ光、電場、磁場などの外場により制御する方法について研究し、これらの解析結果を基に量子情報処理技術に必要な新しい光量子デバイス(量子情報処理ハードウエア)を提案することを目的として研究を行った。主な研究成果を以下に記す。 (1)正三角形の頂点に配置された3つの結合量子ドットに置かれた電子を回転電界で順次この3つのドット中を回転させる条件について解析し、電界の回転方向に電子が回転するモードと反対方向に回転する2つのモードがあることがわかった。 (2)トンネルあるいはジョセフソン結合する2つの波動関数の位相をレーザで制御し、その結合ダイナミックスを多様に制御できることを解析的および数値計算で示した。一例として非共鳴トンネル準位間のトンネルをパルス列で共鳴状態にできることを示した。これは、光導波路間の位相整合を空間的周期構造で実現する場合と類似の現象で、時間的周期パルス列がトンネル準位間の非共鳴を補償してくれることによる時間的ことを指摘した。 (3)2つのボーズ・アインシュタイン凝縮系を励起準位を介してレーザラマン結合する誘導ラマン断熱追従(STIRAP)を解析し、原子間相互作用が大きい場合には全原子はパルス照射後いずれか一方の凝縮系に完全に捕獲され、決して2つの凝縮系に分配されて捕獲されることがないことを見い出した。また、この現象を用いた2値論理量子ゲートの可能性も指摘した。
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