研究課題/領域番号 |
10650156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
坂本 弘志 北見工業大学, 工学部, 教授 (70003176)
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研究分担者 |
高井 和紀 北見工業大学, 工学部, 教務職員 (50271755)
羽二生 博之 北見工業大学, 工学部, 教授 (70172955)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 強制振動 / 自由振動 / 矩形断面柱 / 空気振動 / フィードバック機構 / 振動応答特性 / 流力振動抑制 / フラッタ現象 / 流体・構造体連成振動 / 自由振動実験 / 低風速フラッタ / 渦励振 / 高風速フラッタ / 空力振動の制御 / T字型制御物体 / 強制振動実験 / 渦励振現象 / 低速フラッタ現象 / 高速フラッタ現象 / ダンピング特性 |
研究概要 |
本研究は、「流体関連振動」の分野で現在最も重要な研究課題として位置づけられているところの流体・構造体連成振動現象のフィードバック発現機構の解明を行ったものである。あわせて構造体の振動を防止するための有効な制御手法の確立を図ったものである。研究の具体的な遂行に当たっては、構造体要素として最も典型的な形状を有する矩形柱を取り挙げて、形状パラメータである矩形柱の縦横比を変化させて、自由振動および強制振動実験を遂行した。その結果以下に示す知見を得た。 (1)後流渦の影響を受ける矩形柱後縁付近以外での側面上の変動圧力は、前縁から周期性を持って放出される前縁はく離渦によって生ずる。 (2)矩形柱の流力振動を誘起させる前縁はく離渦および後流渦は、前縁はく離渦はT宇型プレート、後流渦はスプリッタプレートによって、それぞれ制御できる。 (3)矩形柱に回転振動を発現させる変動モーメントは、後流渦を制御するスプリッタプレートでは、無制御の場合とあまり差異はない。しかし、前縁はく離渦を制御するT字型プレートを設置した場合は、無制御に比べて大幅に減少することから、矩形柱の流力振動は、主に前縁はく離渦によって誘起される。 (4)矩形柱の回転振動時における変動モーメントのなす仕事Wは、無次元強制振動周波数S_vに対して正となる領域が存在し、その領域では振動は発散する。しかし、T字型プレートによって前縁はく離渦の発生を抑制した場合には、S_v=0.23までの領域では仕事Wは負となり、振動は収束する。 (5)無制御の矩形柱に関して自由振動実験を行った結果、換算流速U_rに対して、振動が収束する低速ねじりフラッタおよび渦励振、そして発散する高速ねじりフラッタの3つのタイプの流力振動が生ずる。 (6)無制御の矩形柱に発現する流力振動のうち、後流渦の発生を抑制したスプリッタプレートでは渦励振、T宇型プレートでは低速ならびに高速ねじりフラッタ、および渦励振の発現が抑制でき、流力振動防止には前縁はく離渦の形成を抑制するT字型プレートが最も有効である。
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